「まずは北米、その後に南米へ」——海外展開の計画にそう書いたものの、南北アメリカをひとつの地域としてまとめて対策していいのか、判断に迷っている方は多いのではないでしょうか。

米国発のOpenAI・Anthropic・Perplexityから、カナダのShopify、ブラジルの国家AI計画まで、南北アメリカのAI検索への向き合い方は国ごとに大きく異なります。この記事は、南北アメリカ向けにコンテンツやECを展開する予定のある、Web担当・マーケティング部の方に向けて書きました。検索エンジン市場シェアの実測データをもとに、米国・カナダ・中南米主要国を横並びで比較します。

各国の詳細は個別記事に委ね、この記事では地域全体で押さえるべき構造を、図解と会話をはさみながら整理します。専門用語は、出てきたその場で言い換えます。

こんなふうに調べていませんか

  • 南北アメリカ向けの対策を、ひとつの方針でまとめられるのか知りたい
  • 米国とカナダで、なぜ規制の話がこんなに違うのか分からない

この記事を読み終えたときに手に入るもの

  • 各国のGoogleシェアを、実測データにもとづいて説明できるようになります
  • 米国・カナダ・ブラジルの規制アプローチの違いを、3つの型で理解できます
  • 展開予定国に応じて、最初に確認すべき実務ポイントを選べるようになります

結論30秒でわかる、この記事の結論

  • 南北アメリカは、検索市場でGoogleが85〜94%を占める点は共通していますが、AI規制への向き合い方は国ごとに大きく分かれます。
  • 米国は連邦レベルの軽規制、カナダは法制化の停滞と企業先行、ブラジルは既存のデータ保護法制と国家AI計画の活用。この3つの型を押さえると、地域全体の見取り図になります。
  • メキシコ・アルゼンチンは、AI検索に固有の公開データがまだ薄い市場です。公開データが薄いことは、対策が不要という意味ではありません。
南北アメリカを読み解く3つの切り口国ごとの違いを、数字と型で整理します南北アメリカを読み解く3つの切り口1つめ各国のGoogleシェア実測Statcounterデータで横並び比較2つめ規制はなぜ国ごとに違うのか米国・カナダ・ブラジルの3類型3つめ日本企業が確認すべきこと展開先ごとの実務ポイント鈴木さん国ごとの違いを、数字と型で整理します
南北アメリカを読み解く3つの切り口 — 国ごとの違いを、数字と型で整理します

この記事では、あるBtoB企業のマーケティング部の高梨課長・大森部長と、AIO/SEOの専門家・本誌監修である鈴木さんの会話をはさみながら進めます。

  • 高梨課長(マーケ課長)— 「実務として、どこから手をつけるか」を聞く役
  • 大森部長(マーケ部長)— 「投資として、どこに優先順位を置くか」を聞く役
  • 鈴木さん(AIO/SEOの専門家・本誌監修)— 答える役

01北米と南米のAI検索動向は、ひとつの市場として見ていいんですか?

大森部長
大森部長の発言

鈴木さん、南北アメリカはまとめて「海外展開エリアA」くらいの粒度で考えていいものなのか。それとも国ごとに分けて考えるべきなのか。

鈴木さん
鈴木さんの発言

そこは半分正解で、半分注意が必要です。検索市場の構造は共通していますが、規制への向き合い方は国ごとにかなり違うんですよ。

南北アメリカに共通するのは、検索市場でGoogleへの依存度が高いという構造です。一方で、AI検索・AI規制への向き合い方は国ごとにばらばらです。政府の方針が定まりつつある米国・カナダ。既存のデータ保護法制を土台にするブラジル。公開情報そのものが薄いメキシコ・アルゼンチン。この3つが同じ地域に混在しています。

欧州のようにEU共通規制と各国個別対応が重なる2層構造とは異なり、南北アメリカは各国が独立して規制方針を定める点が特徴です。詳しくは別記事『欧州のAI検索動向』で比較できます。

南北アメリカは2階建てで見ます土台は地域で共通、その上は国ごとに分かれます南北アメリカは2階建てで見ます土台は地域で共通、その上は国ごとに分かれます国ごとに分かれる:AI規制へのアプローチ米国の連邦軽規制・カナダの企業先行・ブラジルの既存法制共通の土台:Google優位の検索市場どの国もGoogleが85〜94%を占めます
南北アメリカは2階建てで見ます — 土台は地域で共通、その上は国ごとに分かれます

この章のまとめ

検索市場の寡占構造は地域共通、規制へのアプローチは国ごとに別々。この2階建てで理解すると、南北アメリカ全体が見渡しやすくなります。

02各国のGoogleシェアって、AI検索対策の観点でどれくらい違うんですか?

高梨課長
高梨課長の発言

「Google一強」とはよく聞きますが、実際どれくらいの数字なんでしょうか。社内に報告するとき、感覚ではなく数字で伝えたいんですが。

鈴木さん
鈴木さんの発言

いい着眼点です。国ごとに数字で見ると、差がはっきり見えてきますよ。

南北アメリカの検索市場は、どこを切ってもGoogleが優位です。ただし、その高さには国ごとに差があります。

国・地域Googleシェア2位
米国86.67%Bing 8.73%
カナダ85.72%Bing 9.79%
ブラジル88.08%Bing 9.43%
メキシコ87.91%Bing 9.42%
アルゼンチン93.92%Bing 4.35%
南米地域計90.94%Bing 6.87%

出典: Statcounter Global Stats(各国別ページ・2026年6月・全デバイス合算)

検索エンジン市場ではGoogleが85〜94%のシェアを占めています。 アルゼンチンはGoogleのシェアが93.92%と高い集中度です。ただしコロンビアの94.12%がこれを上回り、南北アメリカで最も高い水準です。

南北アメリカ6グループを並べてみるとStatcounter実測・2026年6月南北アメリカ6グループを並べてみるとStatcounter実測・2026年6月アルゼンチン93.92%南米地域計90.94%ブラジル88.08%メキシコ87.91%米国86.67%カナダ85.72%
南北アメリカ6グループを並べてみると — Statcounter実測・2026年6月

この章のまとめ

南北アメリカは、どの国もGoogleが85〜94%を占める寡占市場です。ただし実際の数字には国ごとの幅があります。

03そのシェアの数字は、AI検索最適化の判断材料としてどこまで信じていいんですか?

高梨課長
高梨課長の発言

社内に数字で報告するとなると、その数字の出どころも聞かれそうです。どこまで確かなものなんでしょうか。

鈴木さん
鈴木さんの発言

いい確認です。出典が1つしかない数字は、そのことも一緒に伝えるのが安全なんですよ。

この記事のシェア数値は、Statcounter単独に依っています。加盟サイト群のページビューをタグで計測する方式のため、対象サイトの構成に偏りがあると誤差が出ます。米国はBingのシェアが8.73%と地域内でも高水準ですが、要因については本稿執筆時点で一次情報を確認できていません。各国政府・競争当局による独自の市場調査データとの突合も、本稿執筆時点で確認できていません。

シェアの数字、どこまで言い切れるかStatcounter単独の実測だと分かったうえで使いますシェアの数字、どこまで言い切れるかStatcounter単独の実測だと分かったうえで使います国ごとのシェアの大小関係は読み取れるカナダ85.72%からコロンビア94.12%までの幅が見えます米国でBingが8.73%と高い要因を説明できる本稿執筆時点で一次情報を確認できていません政府・競争当局の独自調査と突き合わせた突合は本稿執筆時点で確認できていません鈴木さん分からないことを分からないまま書いておくのが、いちばん安全です
シェアの数字、どこまで言い切れるか — Statcounter単独の実測だと分かったうえで使います

この章のまとめ

シェアの数値はStatcounter単独の実測です。政府・競争当局の独自調査との突合は確認できていないため、対外的に使うときは出典と時点をセットで示します。

04規制が動いたタイミングは、北米と南米のAI検索動向としてどう違うんですか?

AI検索サービスの発祥地であり実装も先を行く米国・カナダは、市場データと規制動向の個別記事を公開済みです。米国の詳細は別記事『米国AI検索の現在地』で、カナダの詳細は別記事『カナダAI検索の論点』で解説しています。

米国では2025年12月11日、トランプ大統領が大統領令14365号に署名しました。「50通りの矛盾した州法」ではなく、負担の軽い全国統一基準を志向する内容です。AI検索サービスを運営するOpenAI・Anthropic・Perplexityは、いずれも米国企業です。

カナダでは、AI・データ法案(AIDA)を含むBill C-27が2025年1月の議会閉会で廃案となりました。後継の国家AI戦略「AI for All」も、新規のAI専用法には踏み込んでいません。2026年6月には、この戦略の内容が発表されています。その代わり、オタワ発のShopifyがAI検索経由の流入急拡大を公表するなど、企業側の実務対応が先行しています。詳しくは別記事『ECのAIO事例』で解説しています。

ブラジル政府は2024年7月30日、国家AI計画「PBIA」を発表しました。ポルトガル語LLMの開発等を掲げ、2024〜2028年の4年間で約40億米ドル規模の投資を計画しています。

米国・カナダ・ブラジルの規制年表同じ地域でも、動いたタイミングは国ごとに違います米国・カナダ・ブラジルの規制年表同じ地域でも、動いたタイミングは国ごとに違います2024年7月ブラジル:PBIA発表国家AI計画・4年間で約40億米ドル規模2025年1月カナダ:AIDA廃案Bill C-27が議会閉会で廃案2025年12月米国:大統領令14365号連邦一元化・軽規制の方針2026年6月カナダ:AI for All戦略発表新規のAI専用法には踏み込まず
米国・カナダ・ブラジルの規制年表 — 同じ地域でも、動いたタイミングは国ごとに違います

この章のまとめ

規制が動いたタイミングも、国によってばらばらです。年表として並べると、それぞれの国が独自のペースで進んでいることが見えてきます。

05アメリカとカナダで、AI検索をめぐる規制のアプローチはなぜこんなに違うんですか?

大森部長
大森部長の発言

米国とカナダは、経済的には距離が近い国同士だろう。それなのに、規制の方向性がここまで違うのはなぜなんだ。

鈴木さん
鈴木さんの発言

実は、法案が通ったかどうかという、手続き上の分かれ道が大きいんですよ。

検索市場の構造は似ているのに、規制の向きはほぼ正反対。米国とカナダは、そういう関係です。

米国は、大統領令という形で連邦レベルの一元化・軽規制へ舵を切りました。州ごとにばらばらの規制が乱立することを避け、負担の軽い全国統一基準を志向しています。

カナダは、包括的なAI法案(AIDA)が議会閉会で廃案となり、政府主導の法制化がいったん止まりました。その一方で、Shopifyのようにオタワ発の企業がAI検索経由の流入拡大を公表するなど、企業側の実務対応が政府方針より先行する構図が生まれています。

米国とカナダ、規制の主導権はどちらにあるか同じ北米でも、方向性は対照的です米国とカナダ、規制の主導権はどちらにあるか同じ北米でも、方向性は対照的です米国型大統領令で連邦レベルの方針を決定州ごとの規制乱立を回避する狙い政府が先に方針を示した規制の主導権は政府カナダ型包括的なAI法案(AIDA)は廃案Shopify等、企業の実務対応が先行政府方針は定まっていない規制の主導権は企業の実務
米国とカナダ、規制の主導権はどちらにあるか — 同じ北米でも、方向性は対照的です

この章のまとめ

米国は大統領令で連邦レベルの軽規制へ、カナダはAI法案の廃案で法制化が止まりました。法案が通ったかどうかという手続き上の分かれ道が、方向性の違いを生んでいます。

06米国向けのAI検索対策を、そのままカナダへ横展開してもいいんですか?

横展開してよいかどうかは、「何を見て判断するか」が両国で同じかどうかで決まります。ここが、米国とカナダでは食い違います。

米国向けなら、判断のよりどころは政府側にあります。大統領令が示した全国統一基準の方向性を追えば、規制がどこへ向かうかの見通しが立ちます。

カナダ向けは、そのよりどころがありません。AI専用法が廃案になり、後継の国家AI戦略も新規のAI専用法には踏み込んでいないため、法令から逆算したチェックリストが作れないのです。代わりに手がかりになるのは、Shopifyのように自社の実測を公表する企業側の動きです。

つまり同じ北米でも、米国は政府の発表を、カナダは企業の実務事例を追うことになります。追う先が違うのに、同じ対策表を当てはめるのは無理があります。

横展開してよいかを、この順で判断します追う先が違えば、対策表も分けます横展開してよいかを、この順で判断します追う先が違えば、対策表も分けます1展開先を決める米国かカナダか、対象を先に絞る2判断の材料を確かめる政府の方針か、企業の実務事例か3追う先が変わると知る米国は政府の発表、カナダは企業の実測4対策表を国ごとに分ける同じ表の使い回しをやめる
横展開してよいかを、この順で判断します — 追う先が違えば、対策表も分けます

この章のまとめ

米国向けの対策をそのままカナダへ持ち込むのは避けます。政府方針より企業の実務が先行している国では、追うべき情報源そのものが変わります。

07ブラジルは、なぜAI検索・AI規制で独自路線を進めているんですか?

高梨課長
高梨課長の発言

ブラジル向けの展開を検討しているんですが、南米の中でも特別扱いした方がいいんでしょうか。

鈴木さん
鈴木さんの発言

はい、ブラジルは中南米最大の市場で、政策と市場データの両面で確認できる情報が比較的豊富なんですよ。

中南米で最大の市場であるブラジルは、政策の面でも市場データの面でも、確認できる情報が比較的そろっています。一方でメキシコとアルゼンチンは、Statcounterの市場シェア以外に開いている情報が多くありません。

ブラジルはAIチャットボットの週次ニュース利用率が13%です。 これは世界平均10%を上回る水準です。ブラジル政府は前述のとおり、国家AI計画「PBIA」を発表しています。

データ保護分野では、2018年制定・2020年施行のLGPD(一般データ保護法)が既に運用されています。日本企業がブラジル向けにサービスを展開する場合、この既存法制への準拠が実務上の出発点になります。

ブラジルを支える、2つの土台データ保護法制と、国家AI計画が両輪ですブラジルを支える、2つの土台データ保護法制と、国家AI計画が両輪ですPBIA(国家AI計画)2024年発表。2024〜2028年の4年間で約40億米ドル規模の投資LGPD(一般データ保護法)2018年制定・2020年施行。日本企業の実務上の出発点
ブラジルを支える、2つの土台 — データ保護法制と、国家AI計画が両輪です

LGPDはGDPRを参考に設計されたブラジル独自の法律です。ブラジルの詳細は別記事『ブラジルAI検索市場の現在地』で解説しています。

この章のまとめ

ブラジルは、既存のデータ保護法制(LGPD)と国家AI計画(PBIA)という2つの土台の上で、独自路線を進めています。

08メキシコやアルゼンチンは、AI検索対策の情報が少ないって本当ですか?

メキシコは、ニアショアリング(近隣国への生産・投資移管)を背景にデジタル投資への関心が高まっています。ただし、AI検索そのものに特化した国家政策の一次情報は、本稿執筆時点で確認できていません。

アルゼンチンはGoogleのシェアが93.92%と高い集中度です。AI検索・AI規制に関する固有の公開データは、本稿執筆時点で確認できていません。ブラジル・メキシコ・アルゼンチンの個別記事は本メディアで公開済みです。詳細は別記事『メキシコのAI検索基盤』『アルゼンチンAI検索市場を読む』を参照してください。

メキシコ・アルゼンチン、確認できることとできないこと公開データが薄い=対策不要ではありませんメキシコ・アルゼンチン、確認できることとできないこと公開データが薄い=対策不要ではありませんGoogleシェアの実測値(Statcounter)アルゼンチン93.92%など、数字は確認できるAI検索に特化した国家政策の一次情報本稿執筆時点で確認できていないAI検索・AI規制に関する固有の公開データ本稿執筆時点で確認できていない
メキシコ・アルゼンチン、確認できることとできないこと — 公開データが薄い=対策不要ではありません

この章のまとめ

メキシコ・アルゼンチンは、Googleシェアの実測値は確認できても、AI検索固有の政策情報はまだ薄い市場です。

09日本企業が、南北アメリカでAI検索最適化を進めるとき、何を確認すればいいですか?

大森部長
大森部長の発言

話はよく分かった。それで、うちが実際に展開するとしたら、最初に何を確認すればいい。

鈴木さん
鈴木さんの発言

展開先の国によって、確認する順番が変わります。3つに整理しますね。

南北アメリカ向けにコンテンツ・ECを展開する日本企業は、AI検索最適化(LLMOとも呼ばれます)の観点から、次の3点を確認しておくことをおすすめします。

展開先に応じて、この3つを確認します

  1. 米国・カナダ向けは、クローラーを用途別にrobots.txtで管理する

    学習データ収集は拒否しつつ検索表示は許可する、といった選択的な設定が、露出機会を左右します

  2. ブラジル向けは、LGPDに基づくデータ処理の法的根拠を確認する

    ポルトガル語ネイティブのコンテンツの整備もあわせて検討します

  3. メキシコ・アルゼンチン等、公開データが薄い国では、自社のGA4・Search ConsoleでAI経由流入を独自に計測し始める

    規制整備を待つ必要はありません

展開前に確認する3つのチェックリスト展開先の国によって、確認する内容が変わります展開前に確認する3つのチェックリスト展開先の国によって、確認する内容が変わります米国・カナダ向け:クローラーを用途別にrobots.txtで管理した学習データ収集と検索表示を分けて設定するブラジル向け:LGPDに基づくデータ処理の法的根拠を確認したポルトガル語ネイティブのコンテンツも検討するメキシコ・アルゼンチン向け:自社計測(GA4等)の体制を用意した規制整備を待たず、独自に計測を始める鈴木さん展開先の国によって、最初に見る場所が変わります
展開前に確認する3つのチェックリスト — 展開先の国によって、確認する内容が変わります

検索結果の中で答えが完結し、クリックが起きにくくなる。この動きは、この地域でも共通の心配ごとです。詳しくは別記事『「Google Zero」現象とは何か』で扱っています。AIO・LLMO・GEO・AEOという用語の整理は、別記事『LLMO・GEOなど4用語の違い』にまとめています。

この章のまとめ

確認すべきことは国によって違います。米国・カナダはクローラー制御、ブラジルはLGPD対応、それ以外は自社計測の先行整備です。

10よくある質問

南北アメリカでAI検索対策が最も進んでいる国はどこですか?

指標次第です。AI検索サービス自体の開発は米国が先行していますが、ブラジルはAIチャットボットのニュース利用率で世界平均を上回ります。カナダは企業(Shopify)のAI検索対応が先行しています。「最先進国」をどこか1つに決めるより、指標ごとに強い国を見るほうが実態に近くなります。

中南米向けにコンテンツを展開する際、真っ先に確認すべきことは何ですか?

ブラジルであればLGPDに基づくデータ処理の適法性です。メキシコ・アルゼンチンのように公開データが薄い国では、自社サイトのAI経由の流入を自前で計測する体制づくりが出発点です。

米国とカナダの規制アプローチはなぜこれほど違うのですか?

米国は2025年12月の大統領令で連邦一元化・軽規制へ転換しましたが、カナダは包括的なAI法案(AIDA)が2025年1月に議会閉会で廃案となりました。その結果カナダでは、政府の方針よりも企業の実務対応が先を走る形になりました。

ブラジルのLGPDは、EUのGDPRと同じ内容ですか?

同一ではありません。LGPDはGDPRを参考に設計されたブラジル独自の法律で、2018年に制定、2020年に施行されました。詳細な条文比較は、本稿執筆時点でWEBMARKSとして未実施です。

メキシコ・アルゼンチンのように公開データが薄い国では、対策を後回しにしていいですか?

おすすめしません。公開データが薄いことは、対策不要を意味しないためです。規制整備を待たず、自社サイトのGA4・Search Consoleを使ってAI経由流入を独自に計測し始めることが、この段階でできる現実的な一歩です。

11まとめ|南北アメリカを理解する3つの型

南北アメリカは、Google優位という共通の土台の上に、国ごとに違うAI規制のやり方が乗っている地域です。米国の連邦軽規制、カナダの法制化停滞と企業先行、ブラジルの既存データ保護法制の活用。この3つの型を押さえるのが、地域全体を理解する近道になります。実務の細部は、米国・カナダの個別記事もあわせて見てください。

もう一度、地域全体を理解する3つの型

  1. 米国型

    連邦レベルでの軽規制。政府が方針を先に決めた

  2. カナダ型

    法制化は停滞し、企業の実務対応が先行している

  3. ブラジル型

    既存のデータ保護法制(LGPD)と国家AI計画(PBIA)を土台にする

  4. 情報が薄い国型

    規制整備を待たず、自社計測を先に始める

AI検索では、こう聞かれています

  • 南北アメリカのAI検索対策で、まず何を確認すればいいですか?

    「日本企業が、南北アメリカでAI検索最適化を進めるとき、何を確認すればいいですか?」の章に、国別のチェックリストがあります

  • 米国とカナダで、AI規制のアプローチはなぜこんなに違うんですか?

    「アメリカとカナダで、AI検索をめぐる規制のアプローチはなぜこんなに違うんですか?」の章と「米国向けのAI検索対策を、そのままカナダへ横展開してもいいんですか?」の章で答えています

  • ブラジル向けにサイトを作るとき、何に注意すればいいですか?

    「ブラジルは、なぜAI検索・AI規制で独自路線を進めているんですか?」の章でLGPDとPBIAを説明しています

次に読むなら、この記事です