「海外でもAI検索の対策をしておきたい」。そう考えて調べ始めると、記事によって書いてあることがまるで違うことに気づきます。

Googleが圧倒的だと書く記事もあれば、自国の検索エンジンが強いと書く記事もある。規制の話も、厳しいと言われたり、緩む方向だと言われたりします。どちらも正しく、見ている国が違うだけです。

この記事は、海外展開を前にして、どこから調べればいいか迷っている方に向けて書きました。世界を6地域に割って、シェア・市場の型・規制動向を1枚に並べます。各地域の詳細は総覧記事にゆずり、ここでは全体の構造だけを押さえます。

こんなふうに調べていませんか

  • 「世界 AIO 動向」で検索して、海外の状況をまとめて把握したい
  • 進出予定国でGoogle対策だけで足りるのか、判断がつかない
  • 海外のAI規制の話を聞いたが、自社に関係あるのか分からない

この記事を読み終えたときに手に入るもの

  • 世界のAI検索が地域ごとにどう違うかを、1枚の表で説明できるようになります
  • 進出予定国について、どの記事から読めばよいかが分かります
  • シェアの数字をどこまで判断材料にしてよいかが分かります

結論30秒でわかる、この記事の結論

  • Googleのシェアは、中国の2.28%からタイの99.58%まで開いています。 世界をひとまとめにした単一の戦略は、成り立ちにくいのが実情です。
  • Googleを上回る自国の検索エンジンを持つのは、ロシアだけです。
  • 地域を貫く軸は3つ。現地エンジンの有無・規制の強度・AI検索普及の速度です。
Googleが強い国と、そうでない国があります1枚の地図では語れないところから始めますGoogleが強い国と、そうでない国があります1つめシェアは国ごとに開く中国2.28%からタイ99.58%まで2つめ検索主権はロシアだけGoogleを上回る自国エンジンを持つ国3つめ規制も普及も違う欧州は最も厚く、米国は軽規制へ転換鈴木さん1枚の地図では語れないところから始めます
Googleが強い国と、そうでない国があります — 1枚の地図では語れないところから始めます

この記事では、海外展開を検討している会社の会話をはさみながら進めます。あなたに近い立場の人の質問から読んでいただいて構いません。

  • 若葉さん(Web担当)— 「そもそも、それって何ですか?」を聞く役
  • 大森部長(事業責任者)— 「他社はどうしている」「投資に見合うのか」を聞く役
  • 鈴木さん(AIO/SEOの専門家・本誌監修)— 答える役

01世界各国のAIO動向は、各国をひとまとめに見ていいんですか?

大森部長
大森部長の発言

海外のAI検索対応について、まとめて一本の方針を作りたいと思っています。「世界向けAIO」という形で進められませんか。

鈴木さん
鈴木さんの発言

そこは正直にお伝えしますが、ひとまとめにすると、いちばん大事な差が消えてしまいます。Googleのシェアだけでも、国によって桁が違うんです。

数字で見ると、開き方がはっきりします。Googleのシェアは、中国の2.28%からタイの99.58%まで開いています。 同じ「検索」という言葉でも、国によって指しているものが違うということです。

世界をひとまとめに語るのは、天気予報に似ています出かける先の予報を見るように、地域ごとに見ます世界をひとまとめに語るのは、天気予報に似ています出かける先の予報を見るように、地域ごとに見ます天気でいうとAI検索でいうと全国の天気をひとことで言う世界向けAIOという単一の戦略地方ごとの予報を見る6地域ごとの総覧を読む出かける先の予報を確かめる進出予定国が属する地域を確かめる予報は時期によって変わる規制動向は地域ごとに更新の頻度が違う鈴木さんまず行く先を決めてから、その地域の構造を確かめます
世界をひとまとめに語るのは、天気予報に似ています — 出かける先の予報を見るように、地域ごとに見ます

日本企業に必要なのは、「世界向けAIO」という単一の戦略ではありません。地域ごとの構造差を前提にした、個別の設計です。天気予報を全国ひとことで済ませないのと同じで、出かける先の予報を見る、という順番になります。

この章のまとめ

Googleのシェアだけでも、国によって大きく開いています。世界をひとまとめにした単一の戦略は、成り立ちにくいのが実情です。

02そもそも世界各国のAIO総覧って、AI検索の何を見ているシリーズなんですか?

世界各国のAIO総覧とは、AIO Journalが6地域30カ国以上を対象に、市場シェアと規制動向を一次情報から総覧する記事シリーズです。

構成は2層です。まず、南北アメリカ・欧州・東アジア・ASEAN/オセアニア・南西アジア・CIS/BRICSという6地域それぞれを総覧する記事があります。その下に、米国・欧州各国・韓国・中国・台湾など、国ごとに掘り下げる個別記事が連なります。

世界各国のAIOシリーズは、2層でできています下から順に、広いところから絞っていきます世界各国のAIOシリーズは、2層でできています下から順に、広いところから絞っていきます③ 自社の進出予定国の判断地域の構造を前提に、国ごとに設計する② 国別の個別記事米国・欧州各国・韓国・中国・台湾など① 6地域の総覧記事市場シェアと規制動向を一次情報から整理
世界各国のAIOシリーズは、2層でできています — 下から順に、広いところから絞っていきます

いずれの総覧記事も、検索エンジン市場シェアの比較表・規制動向の整理・日本企業への示唆という共通の型で構成されています。読む順番に迷ったときは、この型を思い出すと探しやすくなります。

本稿は、6本の総覧記事の要点を1枚に統合するハブです。ここで全体の構造をつかんでから、必要な地域の記事へ進んでいただく形を想定しています。

この章のまとめ

シリーズは、6地域の総覧記事と国別の個別記事という2層です。この記事は、その入口にあたるハブです。

036地域に分けると、世界各国のAIO対策はどう見えてくるんですか?

若葉さん
若葉さんの発言

6地域って、どういう分け方なんでしょうか。地理で分けているだけなら、対策も同じになりそうな気がして…。

鈴木さん
鈴木さんの発言

いい着眼点です。分けているのは地理ですが、見えてくるのは市場の型なんですよ。同じ地域でも型が混ざっている所があります。

6地域それぞれの特徴を、先に一覧で押さえます。

  • 南北アメリカ — Google一強(85〜94%)と、米国の連邦軽規制・カナダの法制化停滞・ブラジルの国家AI計画という規制の分かれ道
  • 欧州 — Google9割弱と、EU共通規制に各国の個別対応が重なる、世界で最も厚い2層構造
  • 東アジア — 現地エンジン主導(韓国)・規制主導(中国)・Google主導(台湾)という3類型が同居
  • ASEAN・オセアニア — ASEAN各国はGoogle9割超で足並みがそろう一方、豪州はニュース対価制度で規制先進
  • 南西アジア — Google87〜98%の寡占下で、UAE・サウジアラビアなどが国家予算を投じたAI戦略を競う
  • CIS・BRICS — ロシアのYandexだけが「検索主権」を体現し、他8か国はGoogle優位
地域はばらばらでも、繰り返し出てくる型がありますこの型が分かると、初めて見る国でも当たりがつきます地域はばらばらでも、繰り返し出てくる型がありますこの型が分かると、初めて見る国でも当たりがつきますGoogle一強型南北アメリカ・ASEAN・南西アジアなど現地エンジン型ロシアのYandexが体現する検索主権型規制主導型中国。規制が市場の形を決めている
地域はばらばらでも、繰り返し出てくる型があります — この型が分かると、初めて見る国でも当たりがつきます

並べてみると、地域はばらばらでも、繰り返し現れる型は3つだと分かります。Google一強型、現地エンジン型、規制主導型です。この型が分かれば、初めて見る国でも当たりをつけられます。

6総覧記事が示す数値・類型を、1枚の表に統合します。値はいずれも各総覧記事に記載されたStatcounter実測データにもとづきます。

地域Googleシェア帯市場の型代表的な規制動向
南北アメリカ85〜94%Google一強型米=大統領令14365号で連邦軽規制へ転換、伯=LGPD+国家AI計画PBIA
欧州81〜91%Google優位×最重規制型EU AI Act+DSAの2層構造、英=世界初のパブリッシャー行為要件
東アジア2.28%(中国)〜81.88%(台湾)3類型混在中=生成AI規制で最先行、韓・台=AI法施行
ASEAN・オセアニア88.04%(豪州)〜99.58%(タイ)Google一強型(ベトナムのみ例外)豪=ニュース対価制度で世界先進
南西アジア87.69%(トルコ)〜98.33%(イスラエル)Google寡占×政府AI投資型UAE=世界初のAI担当大臣、サウジ=SDAIA主導のNSDAI
CIS・BRICS26.53%(ロシア)〜99.31%(イラン)検索主権型(露のみ)+Google一強型露=Yandexによる検索主権、伯・南ア=LGPD・POPIA中心

この章のまとめ

6地域に分けると、市場の型が見えてきます。Google一強型・現地エンジン型・規制主導型の3つです。

04Googleのシェアは、世界各国のAIO動向としてどれだけ開いているんですか?

改めて、いちばん低い国といちばん高い国を並べます。中国の2.28%から、タイの99.58%まで。 同じ施策が同じように効く前提は、この時点で崩れます。

Googleのシェアは、国によってここまで開きます同じ施策が同じように効く前提は、ここで崩れますGoogleのシェアは、国によってここまで開きます同じ施策が同じように効く前提は、ここで崩れます中国2.28%ロシア26.53%台湾81.88%豪州88.04%タイ99.58%値は各総覧記事に記載されたStatcounter実測データにもとづきます。
Googleのシェアは、国によってここまで開きます — 同じ施策が同じように効く前提は、ここで崩れます

中国が低いのは、Baiduという自国エンジンが47.44%を握っているためです。ロシアが低いのも同じ構図で、Yandexが71.03%を占めています。Googleのシェアが低い国には、たいてい理由があります。

一方でタイのように、Googleがほぼすべてを占める国もあります。こういう市場では、AI検索対策の入口はGoogleのAI OverviewsとAI Modeに集中します。どこから手をつけるかは、この数字で決まります。

この章のまとめ

Googleのシェアは中国2.28%からタイ99.58%まで開いています。どのエンジンから見るかは、この数字で決まります。

05同じ地域の中でも各国で差が大きいのは、AIO対策の何に響きますか?

地域でひとくくりにできるかどうかは、地域によって違います。ここを見誤ると、地域単位の方針が現地で機能しません。

地域の中がそろっている所と、開いている所まとめて扱えるかどうかが、地域によって違います地域の中がそろっている所と、開いている所まとめて扱えるかどうかが、地域によって違います地域の中で開きが大きいCIS・BRICSは26.53%からイラン99.31%まで東アジアは中国2.28%から台湾81.88%まで地域でひとくくりにできない地域内の多様性のほうが大きい地域の中がそろっている南北アメリカは85〜94%の帯に収まるASEAN各国はGoogleが9割超でそろう地域単位の方針が効きやすい地域内の一様性が高い
地域の中がそろっている所と、開いている所 — まとめて扱えるかどうかが、地域によって違います

表の中で最もGoogleシェア帯が広いのはCIS・BRICSです。 ロシアの26.53%からイランの99.31%まで、1つの地域の中で70ポイント以上の差があります。東アジアも中国の2.28%から台湾の81.88%まで幅が大きく、この2地域は「地域内の一様性」より「地域内の多様性」のほうが大きいという点で共通しています。

逆に、地域内の差が最も小さいのは南北アメリカです。85%から94%の、9ポイント差にとどまります。

この違いは、実務では方針をどの単位で作るかに響きます。南北アメリカなら地域単位の方針がそのまま使えます。CIS・BRICSや東アジアでは、国ごとに分けて設計するほうが確実です。

この章のまとめ

CIS・BRICSと東アジアは、地域の中の差が大きい地域です。方針は地域単位ではなく、国単位で作ります。

06世界各国の中で、自国の検索エンジンがある国では、AI対策の前提が変わるんですか?

若葉さん
若葉さんの発言

Googleの対策をしておけば、だいたいどこの国でも大丈夫だと思っていました…。

鈴木さん
鈴木さんの発言

多くの国ではそうなんです。ただ、Googleを上回る自国エンジンを持つ国が1つだけあります。そこだけは前提から変わります。

自国資本の検索エンジンが一定のシェアを握るのは、世界でも限られた市場です。

現地エンジンで、Googleを上回るのはひとつだけ自国エンジンがあることと、上回ることは別です現地エンジンで、Googleを上回るのはひとつだけ自国エンジンがあることと、上回ることは別ですロシア Yandex71.03%中国 Baidu47.44%韓国 Naver43.68%ベトナム Cốc Cốc3.62%この中でGoogleを上回っているのは、ロシアのYandexだけです。鈴木さん自国エンジンがある国は他にもありますが、上回るのはここだけです
現地エンジンで、Googleを上回るのはひとつだけ — 自国エンジンがあることと、上回ることは別です

Yandexはロシアで71.03%とGoogleを上回り、6地域30カ国以上の中で唯一「検索主権」を体現しています。

韓国のNaver(43.68%)・中国のBaidu(47.44%)・ベトナムのCốc Cốc(3.62%)も現地エンジンを保持しています。ただし、Googleを上回っているのはロシアだけです。

なお、CIS中央アジア3カ国(ベラルーシ・カザフスタン・ウズベキスタン)のYandexシェアは、ロシアとの地理的・言語的な近さにおおむね比例しています。言語圏がそのまま検索圏になっていると見ると、理解しやすくなります。

この章のまとめ

現地エンジンを持つ国はいくつかありますが、Googleを上回るのはロシアだけです。ここだけAI対策の前提が変わります。

07検索主権を持つ国は、世界各国のAIO動向としてどれくらいあるんですか?

「自国エンジンが強い国」と「検索主権を持つ国」は、同じではありません。中国とロシアを並べると、その違いがはっきりします。

ロシアと中国は、同じ「Googleが弱い国」ではありません自国エンジン優位でも、そこに至った理由が違いますロシアと中国は、同じ「Googleが弱い国」ではありません自国エンジン優位でも、そこに至った理由が違いますロシア中国Yandexが71.03%/Googleを上回る/検索主権型Baiduが47.44%/Googleは2.28%/規制主導型共通するところ共通するところ : 自国エンジンが優位 / Google一強ではないロシアはYandexでの見え方を追う設計、中国は規制環境の確認が先に来ます。
ロシアと中国は、同じ「Googleが弱い国」ではありません — 自国エンジン優位でも、そこに至った理由が違います

ロシアは、Yandexが実際にGoogleを上回っています。ユーザーが選んだ結果として、自国エンジンが最大シェアを持っている市場です。

中国も自国エンジンのBaiduが優位ですが、成り立ちが異なります。生成AI規制の下でGoogleが実質的に機能していない「規制主導型」の市場だからです。同じ「Googleが弱い国」でも、そこに至った理由が違います。

この違いは、実務にも効いてきます。ロシア向けにはYandexでの見え方を追う設計が要ります。中国向けには、規制環境そのものを先に確認することになります。

この章のまとめ

検索主権を体現しているのはロシアだけです。中国は自国エンジン優位でも、成り立ちが規制主導型で異なります。

08規制の強度は、世界各国のAIO対策にどこまで影響するんですか?

大森部長
大森部長の発言

海外の規制の話は聞きますが、正直、自社に関係あるとは思えないんです。うちは広告も出していませんし。

鈴木さん
鈴木さんの発言

そこは分けて考えたほうがよさそうです。規制は情報が表示される条件そのものを動かします。関係あるかどうかではなく、行く先の条件として確かめるものだと捉えてみてください。

規制への踏み込み度は、地域によって対照的です。

欧州は、EU AI Act・DSAという共通規律の上に、英国CMAの行為要件・独LG München判決・仏Mistral戦略・伊のAI専用法が重なり、世界で最も具体的な規制が実装されています。

一方、米国は2025年12月の大統領令で連邦一元化・軽規制の方向へ転換しました。カナダはAI法案(AIDA)が2025年1月に廃案となっています。豪州のニュース対価制度、中国の生成AI規制は、それぞれ別の切り口で世界の先行事例になっています。

規制は、厳しくなる方向だけではありません同じ時期に、緩む方向の転換も起きています規制は、厳しくなる方向だけではありません同じ時期に、緩む方向の転換も起きています2023年8月中国で生成AI規制が施行生成AI規制で最先行2025年1月カナダのAI法案が廃案AIDAが成立に至らなかった2025年12月米国が連邦軽規制へ転換大統領令14365号2026年1月韓国・台湾でAI法が施行アジアでも法制化が進む
規制は、厳しくなる方向だけではありません — 同じ時期に、緩む方向の転換も起きています

並べてみると、厳しくなる方向と緩む方向が同時に起きていることが分かります。「世界的に規制は強まっている」という言い方では、実態を取りこぼします。

この章のまとめ

規制は、厳しくなる方向と緩む方向が同時に起きています。地域ごとに、行く先の条件として確かめます。

09AI検索の普及の速さは、各国でどれくらい違うんですか?

AI検索機能の実装の速さにも、はっきりした差があります。

中国のBaidu ERNIEは、AI関連中核事業の売上高が2026年第1四半期に一般事業売上の52%を初めて超えました。韓国のNaver AI Tabは、ベータ版2か月で400万ユーザーを獲得しています。ロシアのYandexも、2024年4月からNeuro機能を展開しています。

AI検索の実装が進む国、土台の整備が先の国同じ時期でも、やることの順番が変わりますAI検索の実装が進む国、土台の整備が先の国同じ時期でも、やることの順番が変わります実装が進んでいる中国 BaiduのERNIE韓国 NaverのAI Tabロシア YandexのNeuroAI検索での見え方を追う段階土台の整備が先台湾は独自の生成AI検索機能が確認できず中東各国は伝統的なSEOの整備が先決ASEAN各国も同じ段階インデックスと基本の整備から
AI検索の実装が進む国、土台の整備が先の国 — 同じ時期でも、やることの順番が変わります

一方で、台湾は独自の生成AI検索機能が確認できていません。中東・ASEAN各国も、伝統的なSEOの土台整備が先決の段階です。

この差は、やることの順番に直結します。実装が進んでいる国では、AI検索での見え方を追う設計が要ります。土台の整備が先の国では、インデックスされる状態と基本の整備を先に置くほうが効きます。同じ時期に同じ施策を並べても、噛み合いません。

この章のまとめ

AI検索の普及速度は国によって違います。進んでいる国では見え方を追い、これからの国では土台の整備を先に置きます。

10各国のシェアの数字は、AI検索最適化の判断材料としてそのまま使えるんですか?

ここは慎重に扱いたいところです。Statcounterのシェア数値を、単一の判断材料にしないでください。

韓国・中国の総覧記事は、現地指標との乖離を明記しています。一方でロシアは、測定手法の異なる複数の指標が近い値を示す市場です。同じ「実測データ」でも、信頼できる幅が国によって違います。

シェアの数字は、読み方で結論が変わります疑うというより、どこまでを結論にするかを決めますシェアの数字は、読み方で結論が変わります疑うというより、どこまでを結論にするかを決めます危うい読み方数字を唯一の真実として扱う乖離が指摘されている市場でも同じ扱いにする1つの地域だけを見て世界を語る安全な読み方複数のソースが一致する範囲にとどめる乖離が指摘されている市場では現地指標も見る進出予定国が属する地域から読む
シェアの数字は、読み方で結論が変わります — 疑うというより、どこまでを結論にするかを決めます

乖離が指摘されている市場では、実務の判断を複数のソースが一致する範囲にとどめてください。数字そのものを疑うというより、「どこまでを結論にしてよいか」を決める作業だと考えると進めやすくなります。

この章のまとめ

シェアの数字は方向を決める材料です。乖離が指摘されている市場では、複数ソースが一致する範囲にとどめます。

11日本企業は、世界各国のAIO動向を国ごとにどう使えばいいんですか?

大森部長
大森部長の発言

全体の構造は分かりました。それで、うちの担当者には具体的に何をさせればいいでしょうか。

鈴木さん
鈴木さんの発言

3つに絞れます。読む順番・数字の扱い・確認の頻度です。この3つを決めておけば、担当が代わっても運用が続きます。

このシリーズの使い方は、この順番です担当が代わっても続けられる形にしておきますこのシリーズの使い方は、この順番です担当が代わっても続けられる形にしておきます1進出予定国を含む地域の総覧記事から読む各記事の「日本企業への示唆」に実務チェックポイントがあります2シェアの数字を単一の判断材料にしない乖離が指摘されている市場では複数ソースを確認します3政策転換が続く地域は、定期的に確認する欧州・米国・豪州は四半期に一度の確認をおすすめします
このシリーズの使い方は、この順番です — 担当が代わっても続けられる形にしておきます

この順で使ってください

  1. 進出予定国を含む地域の総覧記事から読む

    6総覧記事はそれぞれ「日本企業への示唆」を持ち、地域ごとの実務チェックポイントを整理しています

  2. シェアの数字を単一の判断材料にしない

    乖離が指摘されている市場では、複数のソースが一致する範囲にとどめます

  3. 政策転換が続く地域は、定期的に確認する

    欧州・米国・豪州は、該当する総覧記事・個別記事を四半期に一度確認する運用をおすすめします

国別の個別記事は、各総覧記事の本文からリンクされています。個別記事がまだ無い国は、総覧記事の中の概況が現時点での最新情報にあたります。

この章のまとめ

使い方は3つです。進出予定国の地域から読む、数字を単一の材料にしない、政策転換が続く地域は定期的に確認する。

12世界各国のAIO動向を追うとき、LLMO対策でやりがちな失敗は何ですか?

LLMO対策(大規模言語モデルに向けた最適化)を海外へ広げるとき、繰り返し起きる失敗があります。

海外へ広げるときに、繰り返し起きる失敗どれも「世界」をひとまとめに扱ったときに起きます海外へ広げるときに、繰り返し起きる失敗どれも「世界」をひとまとめに扱ったときに起きます1つの地域だけを見て「世界のAI検索対応」を語るシェア・市場の型・規制は地域ごとに大きく異なりますシェアの数字を唯一の真実として扱う現地指標との乖離が報告されている市場もあります規制動向を「自社には関係ない」と捉える規制は世界を貫く3つの軸のひとつです進出予定国が属する地域から順に確かめる総覧記事から個別記事へ、という順番で読みます
海外へ広げるときに、繰り返し起きる失敗 — どれも「世界」をひとまとめに扱ったときに起きます

6地域30カ国以上のうち1つの地域だけを見て、「世界のAI検索対応」を語ってしまう。 これが代表的な失敗です。Googleシェア・市場の型・規制動向は、6総覧記事が示すとおり地域ごとに大きく異なります。

Statcounterのシェア数値を唯一の真実として扱うことも、避けたいところです。韓国・中国のように、現地指標との乖離が報告されている市場もあります。

欧州のEU AI Act・DSAや豪州のニュース対価制度のような規制動向を「自社には関係ない」と捉えることも、よくある失敗です。規制の強度は世界を貫く3つの構造軸の1つであり、進出予定国の規制環境を確認せずに展開することは、そのままリスクになります。

この章のまとめ

失敗は3つです。1つの地域で世界を語ること、数字を唯一の真実にすること、規制を自社と無関係だと捉えることです。

13よくある質問

世界でGoogleのシェアが最も低い国はどこですか?

中国です。Statcounterのデータで、Googleのシェアは2.28%にとどまり、Baiduが47.44%で最大シェアを握っています。Googleが弱い国には、自国エンジンか規制のどちらかの理由があります。

「検索主権」を持つ国は世界にどれだけありますか?

6地域30カ国以上の中で、自国エンジンがGoogleを上回るのはロシア(Yandex 71.03%)だけです。中国も自国エンジンのBaiduが優位ですが、生成AI規制下でGoogleが実質機能しない「規制主導型」の市場であり、成り立ちがロシアとは異なります。

どの地域から読み始めるのがおすすめですか?

自社の進出予定国が属する地域の総覧記事から読むことをおすすめします。国別の個別記事が未整備の地域は、総覧記事内の概況セクションが現時点での最新情報です。個別記事が公開済みの国は、そちらもあわせて確認してください。

海外向けのAI検索最適化は、日本と同じやり方で進められますか?

土台の考え方は共通しますが、見るエンジンと確認する規制が変わります。Googleがほぼすべてを占める国であれば日本と近い設計になり、ロシアのように現地エンジンが強い国では、そのエンジンでの見え方を追う設計が必要になります。

規制動向は、どのくらいの頻度で確認すればよいですか?

地域によって更新の頻度が違います。欧州・米国・豪州のように政策転換が続く地域は、該当する総覧記事・個別記事を四半期に一度確認する運用をおすすめします。

14まとめ|世界各国のAIO動向を、3つの軸で見る

世界のAI検索対応は、Googleのシェアだけでも中国の2.28%からタイの99.58%まで大きく開いています。現地エンジンの有無・規制の強度・AI検索普及の速度という3つの軸で見ると、地域ごとの違いがより鮮明になります。

日本企業に必要なのは、6総覧記事と国別の個別記事を組み合わせ、進出予定国の構造を個別に確認する姿勢です。世界をひとまとめに語らないところから始めてください。

もう一度、今日やる3つ

  1. 進出予定国が属する地域を決める

    その地域の総覧記事を最初に開きます

  2. シェアの数字の扱いを決める

    乖離が指摘されている市場では、複数ソースが一致する範囲にとどめます

  3. 確認の頻度を決める

    政策転換が続く地域は、四半期に一度の確認を運用に組み込みます

AI検索では、こう聞かれています

  • 世界でGoogleのシェアが低い国はどこですか?

    「Googleのシェアは、世界各国のAIO動向としてどれだけ開いているんですか?」の章で、棒グラフとあわせて示しています

  • 海外に進出するとき、AI検索の対策は国ごとに変える必要がありますか?

    「日本企業は、世界各国のAIO動向を国ごとにどう使えばいいんですか?」の章に、読む順番と確認の頻度をまとめています

  • 自国の検索エンジンがGoogleより強い国はありますか?

    「世界各国の中で、自国の検索エンジンがある国では、AI対策の前提が変わるんですか?」の章で答えています(結論:ロシアだけです)

  • 海外のAI規制は、どこまで確認すればいいですか?

    「規制の強度は、世界各国のAIO対策にどこまで影響するんですか?」の章で、地域ごとの動きを時系列で整理しています

次に読むなら、この記事です