「サウジアラビアのAI投資がすごいらしい」。ニュースでそう聞いて、自社の海外展開の候補に名前が挙がってきた。そんな流れで、この記事にたどり着いた方が多いのではないかと思います。
ところが検索まわりを調べ始めると、拍子抜けします。検索エンジンの市場は、Googleがほぼ独占しているからです。投資の話の派手さと、検索の画面の地味さが噛み合いません。
この記事は、その2つを分けて読めるように書きました。検索の入口がどうなっているか、国のAI投資が何をしているか、そして日本企業として何を確認しておくか。図解と会話で、順番に整理します。
こんなふうに調べていませんか
- サウジアラビア向けの展開を検討していて、規制と検索の両方を確認したい
- 「サウジアラビア AI検索 対策」で検索して、何から手をつけるか探している
- HUMAINやビジョン2030という名前は聞くが、自社に関係あるのか分からない
この記事を読み終えたときに手に入るもの
- サウジアラビアの検索市場と国のAI投資を、分けて説明できるようになります
- SDAIAとHUMAINの関係が、図で分かります
- サウジアラビア向けに確認する制度が、3つに絞れます
結論30秒でわかる、この記事の結論
- サウジアラビアのAI検索対策は、検索市場と国のAI投資を分けて見ると早く分かります。検索はGoogleが95.81%、AIチャットボットはChatGPTが71.55%です(出典: Statcounter・2026年6月)。
- 国の側は動いています。国家AI企業HUMAINが発足し、海外の半導体大手との提携が相次いで公式発表されました。
- 日本企業が押さえるのは、SDAIAという単一機関がAI戦略と個人データ保護法の両方を所管しているという体制です。
この記事では、中東向けの展開を検討しているマーケティング部の2人と、専門家の会話をはさみながら進めます。ご自身に近い立場の人の質問から読んでいただいて構いません。
- 若葉さん(Web担当2年目)— 「そもそも、それって何ですか?」を聞く役
- 大森部長(マーケ部長)— 「それは投資に見合うのか」を判断する役
- 鈴木さん(AIO/SEOの専門家・本誌監修)— 答える役
01サウジアラビアのAI検索対策は、なぜ検索市場の話だけで終わらないんですか?
大森部長サウジアラビアの検索市場を調べさせたところ、Googleがほぼ全部だという報告だった。それなら、いつもどおりGoogle向けにやればいい話ではないのかね。
鈴木さん検索の画面だけを見ればそうなります。ただ、この国はもう一段うしろに、国が作っている枠組みがあるんです。
大森部長枠組み、というと。
鈴木さん国家としてAIに投資し、その戦略と個人データの法律を、同じ機関が所管しています。展開する側から見ると、そこが効いてきます。
サウジアラビアは、検索市場そのものはGoogleがほぼ独占する一方、政府主導のAI投資規模で世界の注目を集める国です。この2つは、別々の物差しで見るものです。
脱石油を掲げる「ビジョン2030」という国家改革プランがあり、AIはその中核事業に位置づけられています。2025年には、その担い手となる国家AI企業HUMAINが発足しました。
この章のまとめ
検索市場と国のAI投資は、別の物差しで見ます。検索の設計はGoogle中心で組み、そのうえで制度の側を確認してください。
02サウジアラビアの検索エンジン市場は、AI検索対策でどこまで見ればいいですか?
まず入口の形を確認します。サウジアラビアの検索エンジン市場は、南西アジア5カ国の中でも高いGoogle集中度を示します。
| 検索エンジン | シェア |
|---|---|
| 95.81% | |
| Bing | 2.66% |
| Yandex | 0.97% |
| その他(Yahoo!等) | 0.56% |
出典: Statcounter Global Stats(サウジアラビア・2026年6月・全デバイス合算)
Googleが95.81%です。検索まわりの設計は、Google中心で組んで差し支えありません。現地エンジン向けに何かを作り分ける、という話にはなりません。
この点は、東南アジアや東アジアの一部の市場とは事情が違います。現地発の検索エンジンが順位表の上位に食い込む市場では、対応先が増えます。サウジアラビアでは、その心配がほとんど要らないということです。
この章のまとめ
サウジアラビアの入口はGoogleが95.81%です。設計はGoogle中心で組み、現地エンジン向けの作り分けは考えなくて構いません。
03Yandexが残っているのは、サウジアラビアのAI対策に関係しますか?
順位表を下まで見ると、少し目を引く名前があります。Yandexです。
Yandexが0.97%と、隣接するUAE(1.38%)に近い水準でわずかに存在感を持つ点が特徴です(出典: Statcounter サウジアラビアページ・UAEページ)。この背景となる要因は、本稿執筆時点で一次情報を確認できていません。
実務上の扱いとしては、これだけの割合であれば、設計を分ける段階ではありません。ただ、アクセス解析で見慣れない参照元が下のほうに並んでいても慌てずに済むという意味では、知っておく価値があります。
この章のまとめ
Yandexはサウジアラビアで0.97%、UAEで1.38%です。背景は未確認ですが、設計を分けずに把握だけしておけば足ります。
04Statcounterの数字だけで、AI検索対策の判断をしていいんですか?
若葉さんこの記事の数字は、全部Statcounterというところのものですよね。それだけを見て決めていいものなんでしょうか。
鈴木さんいい質問です。答えは「使えるが、性質を知ったうえで使う」になります。ここは正直に書いておきたいところです。
本稿のシェア数値はStatcounter単独に依拠しています。サウジアラビア政府機関による独自の市場調査データとの突合は、本稿執筆時点で確認できていません。
計測の方法にも、知っておくべき性質があります。Statcounterは、加盟サイト群のページビューをタグで計測する方式です。そのため、集計対象になっているサイトの構成に偏りがあると、そこに由来する誤差が生じえます。
だからといって、使えない数字ということではありません。桁の感覚をつかむには十分です。「Googleが9割を超えている市場だ」という理解は、この数字から問題なく導けます。
避けたいのは、小数点以下まで含めて唯一の事実として扱うことです。社内資料に載せるときは、調査元・時点・集計方法をセットで書いてください。
この章のまとめ
シェアの数字はStatcounter単独です。桁の感覚をつかむには十分ですが、調査元・時点・集計方法をセットで扱ってください。
05サウジアラビアでAI検索やチャットボットは、どれくらい使われていますか?
読者の側がどのAIを使っているのかも見ておきます。サウジアラビア国内のAIチャットボット市場では、ChatGPTが圧倒的な首位に立っています。
| AIチャットボット | シェア |
|---|---|
| ChatGPT | 71.55% |
| Google Gemini | 12.15% |
| Microsoft Copilot | 6.48% |
| Claude | 4.98% |
| Perplexity | 4.84% |
出典: Statcounter Global Stats(サウジアラビア・2026年6月)
ChatGPTが7割を超える単独首位という構図は、検索エンジン市場でのGoogle集中度に近い偏りです。検索の入口と、AIの答えの入口。どちらも1つのサービスに寄っている市場、という読み方になります。
この章のまとめ
AIチャットボットはChatGPTが71.55%です。検索の入口も答えの入口も、1つのサービスに寄っている市場です。
06ChatGPTが7割を超える市場では、AI検索最適化の重点はどこですか?
大森部長偏っているのは分かった。それで、我々は何を優先すればいいのかね。
鈴木さん偏っている市場は、優先順位をつけやすい市場でもあります。相手が分散していないぶん、整える先が絞れるんです。
分散している市場では、対応先ごとに作業が増えます。1つのサービスに寄っている市場では、そこが起きません。
やることの中身は、他の市場と変わりません。クロールできる状態にすること、結論を1文で書くこと、数字と主張に出典を添えること。この3つが土台です。
変わるのは言語です。アラビア語で質問され、アラビア語で答えが作られる場面では、読まれる材料もアラビア語で書かれたものになります。日本語や英語のページがどれだけ整っていても、その場面には出てきません。
この章のまとめ
偏っている市場は、整える先が絞れる市場でもあります。土台の作業は同じで、変わるのは言語の側です。
07Google AI OverviewsのMENA展開は、サウジアラビアのAI検索対策に何を変えますか?
その言語の話が、実際に動いた出来事があります。
Googleは2025年5月20日、AI OverviewsをMENA(中東・北アフリカ)地域へ初めて展開したと発表しました。アラビア語・トルコ語を含む新言語への対応も、同時に発表されています(出典: Google公式ブログ)。
この展開により、サウジアラビア国内のGoogleユーザーも、AI Overviewsをアラビア語で利用できる環境が整いました。
作る側から見ると、意味は1つです。アラビア語コンテンツの、AI検索経由の露出機会が生まれているということです。アラビア語圏向けのコンテンツをすでに持っている場合は、構造化と出典明記の整備を優先する価値があります。
この章のまとめ
AI OverviewsはMENA地域へ展開され、アラビア語でも使える環境が整いました。アラビア語コンテンツの整備が、露出の前提になります。
08HUMAINというサウジアラビアの国家AI企業は、AI対策の何に関わるんですか?
ここから、国の側の話に移ります。サウジアラビアのAI戦略で最も具体的な進展が、国家AI企業HUMAINの設立です。
HUMAINは2025年5月12日、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子によって発足が発表されました。サウジ公共投資基金(PIF)の傘下企業という位置づけです(出典: Saudipedia「HUMAIN」)。
主要事業として挙げられているのは、次のとおりです。
- AI基盤インフラ — 計算資源をそろえる側
- アラビア語大規模言語モデルの開発 — 現地語で答えを作る側
- データセンター運営 — 置き場所を持つ側
- クラウドAIサービス — 外部が使える形にする側
並べてみると、上から下まで自前でそろえようとしていることが分かります。どこか1つの機能を担う会社ではありません。
この章のまとめ
HUMAINは2025年5月12日に発足した、PIF傘下の国家AI企業です。インフラからモデル、サービスまでを事業領域にしています。
09HUMAIN Chatは、サウジアラビアのAI検索対策の対象になりますか?
現地発のAI検索サービスという観点で、名前が挙がるのがHUMAIN Chatです。
HUMAINは2025年8月26日、「HUMAIN Chat」というアラビア語AIアプリを提供開始しています。同アプリはアラビア語専用モデル「ALLaM 34B」を基盤とし、iOS・Android・Webで利用できます(出典: 現地報道)。
ただし、ここは線を引いておく必要があります。HUMAIN Chatは対話特化型アプリとして提供されており、検索エンジンとしての機能を持つかどうかは、本稿執筆時点で公式情報から確認できていません。
若葉さん現地製のAIがあるなら、そこにも対策が要るということですか?
鈴木さんそう考えたくなりますが、まだ「対策の対象です」とは言えません。検索の機能を持つかどうかが、公式には分からないからです。分からないうちは、そう書かないほうがいいと思います。
この章のまとめ
HUMAIN Chatは2025年8月26日に提供開始された対話特化型アプリです。検索エンジンとしての機能は、公式に確認できていません。
10海外半導体大手との提携は、サウジアラビアのAI対策の裏づけになりますか?
大森部長商談で「サウジアラビアはAIに本気だ」と言うとき、根拠として何を出せばいいのかね。報道の受け売りでは弱い。
鈴木さんそれなら、各社が自社の公式プレスリリースで出している提携が使えます。ここは一次情報で裏が取れます。
2025年には、海外の半導体大手との戦略的パートナーシップが相次いで締結されました。
- NVIDIA — 5月13日、最大500MW規模のAIファクトリー構築で戦略提携を発表(出典: NVIDIA公式プレスリリース)
- Qualcomm — 11月19日、200MW規模のAI推論インフラ展開で合意(出典: Qualcomm公式プレスリリース)
- AMD — 同じく11月19日、Ciscoを含む3社共同でAIインフラ合弁事業の設立を発表(出典: AMD公式プレスリリース)
いずれも各社の公式発表として確認できます。法人提案でAI活用の必然性を語るとき、裏づけとして使える形の情報です。
一方で、金額の話は扱いが違います。投資規模を「5年から10年で1000億ドル規模」とする報道もありますが、この総額を明記した公式発表は、本稿執筆時点で一次確認できていません。
この章のまとめ
提携は各社の公式発表で確認できます。投資総額は報道ベースで、公式発表を一次確認できていません。区別して使ってください。
11SDAIAが1つの機関でまとめているのは、AI検索最適化の実務にどう効きますか?
日本企業がサウジアラビアから学ぶべき点があるとすれば、体制の作り方です。SDAIA(サウジデータ・AI庁)という単一機関が、AI戦略と個人データ保護法の両方を所管しています。
HUMAINも、この流れの中にあります。SDAIAが主導して設立した、PIF傘下の実行組織です。SDAIAが描く国家AI戦略を、具体的な製品・インフラとして実装する役割を担っています。
実務にどう効くのか。確認する相手が分かれていない、ということです。戦略の方向を知りたいときと、個人データの扱いを確認したいときで、見に行く先が同じになります。
日本企業の側から見ると、これは自社の体制を考えるヒントにもなります。AI検索最適化の作業は、コンテンツ・技術・法務にまたがります。担当が分かれていること自体は普通ですが、同じ資料を見る場がないと進みません。
この章のまとめ
SDAIAはAI戦略と個人データ保護法の両方を所管し、HUMAINがその実行組織にあたります。確認する相手が分かれていない体制です。
12個人データ保護法(PDPL)は、サウジアラビア向けのLLMO対策にも関わりますか?
LLMO対策という言葉で語られる作業の中身は、AI検索に情報源として選ばれるための整えです。その大部分は、公開されている記事やサイトの話です。
ただし、サウジアラビア向けでは、その手前で確認しておく法律があります。個人データ保護法(PDPL)です。
PDPLは、2021年9月24日に官報で公布されました。国王勅令M/19号にもとづき、2023年3月に一部改正されています。同法は2023年9月14日に正式施行され、企業には1年間の猶予期間が与えられました(出典: 複数の法律専門メディアの確認にもとづく)。
実務でいちばん効くのは、次の性質です。同法は域外適用の性質を持ち、サウジアラビア国外の事業者がサウジアラビア国内の個人データを扱う場合にも適用されます。
つまり、現地に法人がなくても関係しうる、ということです。PDPLの執行機関はSDAIAです。なお、AI事業者に特化した専用の規制は、本稿執筆時点で確認できていません。
この章のまとめ
PDPLは2023年9月14日に施行され、域外適用の性質を持ちます。現地法人の有無にかかわらず、適用範囲の確認が要ります。
13国家データ・AI戦略の2030年目標は、AI検索対策の前提をどう変えますか?
制度の背景にあるのが、国家データ・AI戦略(NSDAI)です。SDAIAが2020年10月に発表しました。
2030年までの目標として、次の4つが掲げられています(出典: SDAIA公式・Saudipedia「国家データ・AI戦略」)。
- AI分野で世界上位15カ国入りを目指す
- データ・AI分野への投資750億サウジアラビアリアルを誘致する
- データ・AI専門家2万人を育成する
- スタートアップ300社以上の輩出を支援する
これらの目標は、「ビジョン2030」という脱石油の国家改革プランの一部として位置づけられています。
大森部長国の目標が、我々の仕事に何か関係するのかね。
鈴木さん直接は変わりません。ただ、相手の会社が置かれている環境は分かります。人材育成やスタートアップ支援の目標がある国では、話す相手のリテラシーが上がっていきます。
大森部長説明の前提が変わる、ということか。
鈴木さんはい。「AIとは何か」から始める資料が、かえって噛み合わなくなることもあります。
なお、この体制は中東の中でも一様ではありません。HUMAINのような実行組織を作るアプローチは、UAEが2017年に世界初のAI担当大臣を任命した専任体制とは異なる形です。中東各国のAI戦略の比較は、AIOM-305 で整理しています。
この章のまとめ
国家データ・AI戦略は2030年までの目標を掲げ、ビジョン2030の一部に位置づけられています。相手側の前提が動く市場だと捉えてください。
14サウジアラビアのAI検索対策で、まだ確認できていないことは何ですか?
大森部長最後に確認したい。「サウジアラビアでAI検索対策をやったら、こうなった」という事例はあるのかね。
鈴木さんそこは正直にお伝えします。サウジアラビア国内企業がAI検索エンジンでの引用最適化に取り組んだ具体的な定量事例は、一次情報で確認できません。
事例が存在しないことの証明ではありません。公開されている一次情報が、まだ少ない段階にあるということです。
この記事で「確認できていない」と書いたものを、あらためて並べておきます。
- Yandexが一定の存在感を持つ背景の要因
- Statcounter以外の、政府機関による独自の市場調査データとの突合
- HUMAIN Chatが検索エンジンとしての機能を持つかどうか
- 投資総額を明記した公式発表
- AI事業者に特化した専用規制の有無
- 国内企業がAI検索での引用最適化に取り組んだ定量事例
この章のまとめ
未確認の項目は複数あります。判断は、確認できている市場の数字と、公式発表で裏の取れる事実から組み立ててください。
15サウジアラビア向けのAI検索対策は、どこから手をつければいいですか?
大森部長分かった。それで、うちは何から始めればいいのかね。
鈴木さん3つに絞れます。どれも、現地に人を置く前にできることです。
サウジアラビア向けは、この順でやります
個人データ保護法の域外適用を確認する
サウジアラビア国内のユーザーデータを扱う場合、データ処理の法的根拠とSDAIAへの届出要件を事前に点検してください
公式発表で裏の取れる提携を商談材料にする
NVIDIA・Qualcomm・AMDとの相次ぐ公式提携は、法人提案でAI活用の必然性を語る際の裏づけとして使えます
アラビア語コンテンツの構造化と出典明記を整える
AI OverviewsのMENA展開により、アラビア語コンテンツのAI検索経由の露出機会が生まれています
AIOという概念そのものの整理からやり直したい方は、AIOM-001 を先に読んでいただくと、この3つの位置づけが入りやすくなります。
この章のまとめ
サウジアラビア向けは、法の確認・公式提携の活用・アラビア語コンテンツの整えという順で始められます。現地に人を置く前に着手できます。
16よくある質問
サウジアラビアではChatGPTなどのAIチャットボットは自由に使えますか?
本稿執筆時点で、サウジアラビア政府による海外AIチャットボットの利用制限に関する情報は確認できていません。Statcounterの実測ではChatGPTが71.55%と最大シェアを占めており、国内では2025年8月提供開始のHUMAIN Chatという現地製アプリも登場しています。
HUMAINはSDAIAとは別の組織ですか?
HUMAINはSDAIAが主導して設立した、サウジ公共投資基金(PIF)傘下の実行組織です。SDAIAが描く国家AI戦略を、具体的な製品・インフラとして実装する役割を担っています。所管する側と、実装する側の関係だと捉えると分かりやすくなります。
サウジアラビア向けにAI検索対策で最優先すべきことは何ですか?
検索市場ではGoogleが95.81%を占めるため、基本方針としてはGoogle向けの伝統的なSEO・AIO対策が土台になります。あわせて、個人データ保護法(PDPL)の域外適用要件を確認することをおすすめします。
現地製のHUMAIN Chat向けに、別の対策が要りますか?
本稿執筆時点では、そう言い切れる材料がありません。HUMAIN Chatが検索エンジンとしての機能を持つかどうかが、公式情報から確認できていないためです。動きを追いつつ、まずはGoogle向けとアラビア語コンテンツの整えを優先するのが現実的です。
日本企業がサウジアラビアで成果を出した事例はありますか?
本稿執筆時点で、サウジアラビア国内企業がAI検索エンジンでの引用最適化に取り組んだ具体的な定量事例は、一次情報で確認できません。公開されている一次情報が、まだ少ない段階だとお考えください。
17まとめ|サウジアラビア向けに押さえる3つの論点
サウジアラビアのAI検索対策は、検索市場と国のAI投資を分けて見ると早く分かります。検索の入口はGoogleが95.81%、AIの答えの側はChatGPTが71.55%です。どちらも1つのサービスに寄っているため、整える先は絞れます。
国の側は動いています。国家AI企業HUMAINが発足し、海外の半導体大手との提携が公式に発表されました。そして日本企業にとっていちばん実務に効くのが、SDAIAという単一機関がAI戦略と個人データ保護法の両方を所管しているという体制です。
もう一度、サウジアラビア向けの3つ
個人データ保護法の域外適用を確認する
現地法人の有無にかかわらず、適用されうる法律です
公式発表で裏の取れる提携を商談材料にする
総額の報道ではなく、各社の公式発表を主役にします
アラビア語コンテンツの構造化と出典明記を整える
AI Overviewsがアラビア語で使える環境が整いました
AI検索では、こう聞かれています
サウジアラビア向けにサービスを出すとき、どんな規制を確認すればいいですか?
「個人データ保護法(PDPL)は、サウジアラビア向けのLLMO対策にも関わりますか?」の章で、施行時期と域外適用の性質を説明しています
サウジアラビアの検索対策は、Googleだけを見ていれば足りますか?
「サウジアラビアの検索エンジン市場は、AI検索対策でどこまで見ればいいですか?」の章に、実測値を表と図解で載せています
HUMAINというサウジアラビアの国家AI企業は、何をしている会社ですか?
「HUMAINというサウジアラビアの国家AI企業は、AI対策の何に関わるんですか?」の章で、事業領域ごと整理しています
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