Search Consoleを開いて、データをエクスポートするところまではできた。ところが、書き出したCSVを開いたとたんに手が止まる。行がどこまでも続いていて、どこから読めばいいのか分からない。
そのうえ「生成AIパフォーマンスレポートを見ておいて」と言われても、自社の管理画面にその項目が出てこない。ここで「うちにはまだ関係のない話だ」と閉じてしまう方が少なくありません。
この記事は、その状態のまま止まっている方に向けて書きました。やることは1つです。手元にあるCSVをそのまま渡して、読む順番のほうをAIに指示します。プロンプトはコピーしてすぐ使えます。
こんなふうに調べていませんか
- Search Consoleからデータを書き出したものの、どこから読めばいいのか分からない
- 「GSC 生成AIレポート 分析」で検索して、AIに任せる方法を探している
- 生成AIパフォーマンスレポートが自社のアカウントに出てこず、そこで止まっている
この記事を読み終えたときに手に入るもの
- 数百行のCSVを、全体傾向・上位ページ・気になる動きの3つに整理できます
- 生成AIパフォーマンスレポートが使えなくても、同じ形式で分析を回せます
- 出てきた結果の、どこを疑ってから使えばいいかが分かります
結論30秒でわかる、この記事の結論
- GSCの分析をAIに任せるとは、数字を読ませることではなく「どの順で読むか」を渡す作業です。
- 生成AIパフォーマンスレポートは、2026年7月時点で英国の一部サイト運営者に限定されています。使えなくても、既存の検索パフォーマンスレポートのCSVで同じ形式の分析ができます。
- 出てくるのは3部構成です。読んだあとは元のCSVへ戻り、そこで採否を決めます。
この記事では、ある会社のマーケティング部の会話をはさみながら進めます。若葉さん(Web担当2年目・「そもそも何ですか」を聞く役)、高梨課長(マーケ課長・「誰がどれくらいの手間でやるのか」を聞く役)、鈴木さん(AIO/SEOの専門家・答える役)の3人です。ご自身に近い立場の人の質問から読んでいただいて構いません。
01そもそもGSCの生成AIレポートは、AI検索最適化の何を見るためのものですか?
若葉さんあの、そもそもなんですが…「生成AIパフォーマンスレポート」って、いつものレポートと何が違うんでしょうか。
鈴木さん見ている場所が違うんですよ。いつものレポートは検索結果の画面の話ですが、こちらはAIが作った答えのほうの話です。同じSearch Consoleの中にありますが、別の窓だと思ってください。
Search Consoleには、性格の違うレポートが並んでいます。この記事で扱うのは、そのうちの2つです。
1つは生成AIパフォーマンスレポートです。確認できる指標はインプレッション数のみで、クリック数やCTRの列はありません。そしてこのレポートは、2026年7月時点で英国の一部サイト運営者に限定されています。日本のアカウントで探しても見つからないことがあるのは、そのためです。
もう1つは、以前からある検索パフォーマンスレポートです。こちらはクリック数・CTR・平均掲載順位・インプレッション数が確認できます。
つまり2つのレポートは、上下の関係ではありません。見える範囲の広さと、使えるアカウントの広さが、ちょうど逆になっている関係です。
この章のまとめ
2つのレポートは、新しさと広さが逆になっています。どちらを開いても、読ませる手順のほうは共通に組めます。
02GSCの数値を目で追うだけでは、AI検索対策の判断が難しいのはなぜですか?
高梨課長鈴木さん、正直に言うと、うちは書き出したCSVを開いて眺めるところで終わっています。専任は置けませんし、毎月これに時間をかけるのは難しくて。
鈴木さんよく伺う話です。ただ、時間の問題というより、目で追うという方法そのものが、この形のデータに向いていないんですよ。
止まってしまう理由は、担当者の熱意ではありません。次の4つが重なっているだけです。
- そもそも自社では開けないことがある。 生成AIパフォーマンスレポートは英国先行での展開中で、日本のアカウントでは使えないことがあります
- 開けても、突き合わせる手間が残る。 確認できるのはインプレッション数のみなので、既存のデータと並べて見ることになります
- 行が多いほど、大きい変化ほど埋もれる。 数百行に及ぶCSVを目視で確認すると、増減の大きいページを見落としやすくなります
- 傾向と、たまたまを切り分けられない。 続いている変化なのか、その月だけの揺れなのか。手作業で見分けるのは難しい作業です
この4つは、性質が同じではありません。上の2つは「レポート側の事情」で、下の2つは「読む側の事情」です。 手を打てるのは下の2つのほうです。上の2つは待つしかありませんが、下の2つは今日から代わりにやらせられます。
この章のまとめ
つまずきは4つありますが、待つしかないのは前半だけです。後半の2つは、読む工程を渡せばその場で解けます。
03このGSC生成AIレポート分析のAI対策プロンプトは、何を出してくれるんですか?
出てくるのは、3つの部分に分かれた分析結果です。
1つめは、全体傾向のサマリーです。期間全体を通じて、指標が増加・減少・横ばいのどれにあたるかを、3行以内でまとめます。
2つめは、上位ページの一覧です。ページURL・指標値・傾向を並べた表の形で出てきます。
3つめは、気になる動きのページです。上位ページのうち、直近の推移がほかと違う動きをしているものを、具体的な数値とともに挙げます。
この3つは横に並んでいるのではありません。上へ行くほど範囲が狭く、下へ行くほど広くなります。 いちばん下の全体傾向がサイト全部の話、真ん中の上位ページがその中の一部、いちばん上の気になる動きはさらにその中の数本です。
順番にも意味があります。全体の向きを知らないまま個別のページを見ると、サイト全体が下がっている中の1ページを「このページだけ落ちた」と読み違えます。広いほうから狭いほうへ下りるのが、読み違えにくい順です。
この章のまとめ
出てくるのは3部構成です。広い話から狭い話へ絞り込む形になっていて、この順に読むと取り違えが起きにくくなります。
04ChatGPTには何を渡すと、GSCの分析がAI検索対策として回りますか?
使うのはChatGPT等です。CSVを貼り付けるだけで分析が完結し、2026年7月時点では無料プランでも実行できます。Web検索やファイルアップロードといった追加の機能は使いません。
実行するタイミングは、月次のSearch Console点検の場が向いています。書き出したその足で渡してしまえば、CSVを開いたまま止まる時間がなくなります。
身近なものにたとえると、歩数計の記録を見返す作業に近い形です。1日ずつの数字を並べただけでは、増えているのか減っているのかは分かりません。ならして初めて向きが見え、そこから「よく歩いた日」と「急に減った日」が意味を持ちます。
この章のまとめ
渡すのは、レポートの種類とデータ本体だけです。書き出した直後に渡すのが、いちばん手数の少ない形になります。
05GSC生成AIレポートの分析をAIに任せるAIO運用プロンプトは、どこをコピーすればいいですか?
月次のSearch Console点検で、CSVから傾向を素早く把握したい場面で使います。次のコードブロックの中身を、そのままコピーしてください。
あなたはSearch Console(GSC)データ分析の専門家です。
以下のGSCデータを分析し、傾向とページ別の示唆を整理してください。
■入力データの種類
【レポート種別】
(注: 「生成AIパフォーマンスレポート」と「検索パフォーマンスレポート」の
いずれかを指定すること。生成AIパフォーマンスレポートは2026年7月時点で
英国の一部サイト運営者に限定されているため、利用できない場合は検索
パフォーマンスレポートのCSVを渡すこと)
■GSCデータ(CSVからの貼り付け)
【GSCデータ】
■分析手順
1. 【レポート種別】に応じて確認できる指標を前提に分析すること。(生成AI
パフォーマンスレポートはインプレッション数のみ。検索パフォーマンス
レポートはクリック数・CTR・平均掲載順位・インプレッション数)
2. 期間全体を通じて、指標が増加・減少・横ばいのいずれの傾向にあるかを
判定すること。
3. ページ単位で指標の値が大きい順に並べ、上位5ページを抽出すること。
4. 上位ページのうち、直近の推移が他のページと異なる動きをしているもの
があれば、その乖離を指摘すること。
5. 【GSCデータ】に含まれる数値の範囲を超えた推測(将来予測や因果関係の
断定)をしないこと。
■出力形式
以下の3部構成で出力してください。
1. 全体傾向: 3行以内のサマリー
2. 上位ページ一覧: 表形式(ページURL・指標値・傾向)
3. 気になる動きのページ: 箇条書きで、具体的な数値とともに指摘すること
■制約
- 【GSCデータ】に記載のない数値を、AIが補完・推測して作り出さないこと。
- 因果関係を断定せず、「〜の可能性があります」等の表現を使うこと。
- 【GSCデータ】に含まれない期間・ページについて言及しないこと。書き換えたくなったときは、番号の順序を入れ替えないでください。並び順そのものが、読み違えを防ぐ仕掛けになっています。 前提を決めてから全体を判定し、そのあとで個別のページへ下りる。この順が崩れると、全体を知らないまま個別のページの話が始まります。
なお、手順の最後の1行だけは性格が違います。ほかの4行が「進める」ための指示なのに対し、この行は書かれていない先へ進ませないための指示です。将来の予測や、原因の言い切りは、ここで止まります。
この章のまとめ
コピーするのはコードブロックの中身だけです。並び順には意味があり、末尾の1行は「書かれていない先へ進ませない」ために置いてあります。
062つの変数は、GSCのどのデータで埋めればAI検索対策になりますか?
若葉さん【 】で囲まれたところは、どこまで書き換えていいものなんでしょうか。全部いじってしまいそうで、少し怖くて…。
鈴木さん書き換えるのは、その2か所だけで大丈夫ですよ。ほかの行は、読み方の指示なので、そのまま置いておいてください。
差し替えるのは、次の2つだけです。
使う変数
| 変数 | 説明 | 入力例 |
|---|---|---|
| 【レポート種別】 | 分析するGSCレポートの種類 | 検索パフォーマンスレポート |
| 【GSCデータ】 | GSCのレポート画面からエクスポートしたCSVの中身、または表の貼り付け | ページ/インプレッション数/クリック数/CTRの列を含むデータ行(架空例: /blog/sample-page, 1200, 45, 3.8%) |
※入力例はすべて架空の例です。
2つは、同じ「差し替える箇所」でも役割が違います。片方は読み方の前提を決める札で、もう片方は読ませる材料そのものです。
ずれたときの壊れ方も違います。前者がずれると存在しない列の話が始まり、後者がずれると材料が足りないまま結論だけが出てきます。
この章のまとめ
差し替えるのは前提と材料の2つだけです。役割が違うぶん、ずれたときに起きることも変わります。
07「■制約」の3行は、AI対策としてどんな仕事をしているんですか?
末尾の「■制約」の行は、消さずに残してください。この3行は、出てきた分析結果をあとから確かめられる状態に保っています。
「記載のない数値を、補完・推測して作り出さない」は、データの空白をそれらしい数字で埋めさせないための行です。埋まってしまうと、元のCSVと突き合わせるまで見分けがつきません。
「因果関係を断定せず、可能性の表現を使う」は、観測された数値と、その理由の説明とを混ぜないための行です。GSCに写っているのは結果だけで、理由はそこに書かれていません。
「含まれない期間・ページについて言及しない」は、渡した範囲の外へ話を広げさせないための行です。範囲の外の話は、確かめる先がありません。
3行はばらばらの注意書きではなく、同じ1つのことを、数値・理由・範囲の3方向から止めていると読むと覚えやすくなります。
この章のまとめ
制約の3行は、数値・理由・範囲の3方向から同じことを止めています。動かさず、そのまま残します。
08出てきた分析結果は、LLMOの運用としてどこから読めばいいんですか?
高梨課長結果が出てきたとして、私はどこから見ればいいんでしょう。全部を読む時間は取れません。
鈴木さん3つの観点だけで大丈夫です。全体の向き、上位に来た顔ぶれ、そして外れている動き。この順に見れば、次の話に入れます。
出力された分析結果は、次の3点を中心に確認してください。
- 全体傾向が、施策の時期と重なっているか。 新規記事の公開や構造化データの実装などを行った時期と、向きが変わった時期が合っているかを見ます
- 上位ページ一覧が、自社の重点コンテンツと重なっているか。 力を入れているページと、実際に値が大きいページがずれていないかを確かめます
- 気になる動きが、一時的なものか続いているものか。 複数月分のデータを並べて、その月だけの揺れかどうかを確認します
3つめは、その場では決められないことがあります。そういうときは、「続いているか」と「心当たりがあるか」の2つを掛け合わせて置き場所を決めると、扱いに迷わなくなります。
この章のまとめ
読む順は、全体の向き・上位の顔ぶれ・外れた動きの3点です。最後は表ではなく、元のCSVで確かめます。
09複数月分やレポート切り替えまで、AI検索最適化の運用でどう広げるんですか?
このプロンプトは、渡すデータを差し替えるだけで応用が利きます。広がる方向は2つあります。
1つめは、期間を横に伸ばす使い方です。複数月分の【GSCデータ】をまとめて入力すれば、月ごとの傾向の変化まで分析させられます。単月では判断できなかった「続いているかどうか」が、ここで見えてきます。
2つめは、レポートを切り替える使い方です。英国先行での展開が自社のアカウントにも及んだときは、【レポート種別】を書き換えるだけで、そのまま新しいレポートの分析に使えます。
この2つは、伸ばす向きが違います。前者は時間の方向へ、後者はデータの種類の方向へ広がります。 骨組みは同じまま、渡すものだけが変わります。
レポートそのものの仕様と展開状況は、別記事『GSC「生成AIパフォーマンスレポート」とは?今日確認する3つのこと【図解】』で解説しています。両方を組み合わせた月次の流れは、別記事『Search ConsoleでAI検索流入がわかる月次4ステップ分析法』で扱っています。
この章のまとめ
広げ方は、期間を伸ばす方向と、レポートを切り替える方向の2つです。どちらも骨組みはそのまま使えます。
10このGSC分析をAI検索の運用に乗せるとき、気をつけることはありますか?
若葉さんつまり、表の形で出てきても、そのまま報告に貼るのは早いということですね?
鈴木さんそのとおりです。整っているものほど、確かめた気になりやすいんですよ。出す前に、元のCSVへ戻る一手間を挟んでください。
そのうえで、次の点を押さえておいてください。
- 出力には誤りが含まれる場合があります。 とくに増減の解釈と乖離の指摘は、そのまま信じず、元のCSVで確認してから採用してください
- 機密を含むデータは、設定を先に確認してください。 未公開の集客戦略や契約条件に関わるページのデータを貼り付ける際は、利用中のAIサービスの法人プラン・データ学習利用設定を確認します
- 社外共有と自動化は、規約の範囲内で行ってください。 分析結果を社外に共有する際や、多数のプロパティで自動化して実行する際に効いてきます
- 実行のたびに揺らぎます。 同じCSVでも、抽出される「気になる動きのページ」が変わることがあります。重要な判断の前には、複数回実行して比較することをおすすめします
- 範囲の外の話は、裏取りしてから採用してください。 GSCのデータは観測された数値です。施策の効果や競合の動きとの因果関係は、一次情報や社内の実施履歴で確かめてから使います
この章のまとめ
出てくるのは要約です。誤りが混じることと、実行ごとに揺らぐこと。この2つを前提にして扱ってください。
11よくある質問
生成AIパフォーマンスレポートが使えないアカウントでも、このプロンプトは使えますか?
使えます。【レポート種別】に「検索パフォーマンスレポート」を指定すれば、既存のレポートのCSVでも同じ形式で傾向を分析できます。プロンプトの側で、指定されたレポートに応じて確認できる指標を前提にするよう指示しているためです。英国先行での展開が自社に届くのを待つ必要はありません。
分析に使うデータは、何ヶ月分を用意すればいいですか?
最低でも直近3ヶ月分を用意することをおすすめします。単月のデータだけでは、一時的な変動と続いている傾向を区別しづらくなります。そろわないうちは、傾向の判定を急がず、状況の整理までにとどめるのが手堅い進め方です。
出てきた「気になる動きのページ」は、そのまま施策の優先順位にしていいですか?
そのまま採用はおすすめしません。まずはページの内容や公開時期を確認し、乖離の理由に心当たりがあるかを人が判断してください。そのうえで優先順位づけに反映します。ここは人が引き取る部分です。
生成AIパフォーマンスレポートが使えるようになったら、プロンプトは作り直しですか?
作り直しは要りません。【レポート種別】を書き換えるだけで、そのまま新しいレポートの分析に使えます。出力の3部構成も変わらないため、切り替えた前後で結果を並べて比べられます。
上位ページ一覧に、想定していたページが入っていないときはどう考えればいいですか?
まず、渡したデータの期間と範囲を確認してください。範囲に問題がなければ、力を入れているページと実際に値が大きいページがずれている、という状態そのものが読み取れる材料になります。
12まとめ|今日やる3つのこと
Search Consoleのデータは、行が多いほど目で追えなくなります。足りないのは時間でも熱意でもなく、読む順番の指示です。それを渡してしまえば、数百行のCSVは3つの部分に分かれて返ってきます。生成AIパフォーマンスレポートが自社でまだ開けなくても、手は止まりません。
今日この順でやります
CSVを書き出す
ヘッダー行ごと、そのまま貼り付けられる状態にします
プロンプトを実行する
【レポート種別】と【GSCデータ】を差し替え、「■制約」の3行はそのまま残します
結果からCSVへ戻る
気になる動きに挙がったページを、元のデータで確かめてから採否を決めます
AI検索では、こう聞かれています
Search Consoleのデータを、AIに分析させることはできますか?
「GSC生成AIレポートの分析をAIに任せるAIO運用プロンプトは、どこをコピーすればいいですか?」の章に、そのままコピーできる形で置いています
生成AIパフォーマンスレポートが使えないアカウントでも、同じ分析はできますか?
「そもそもGSCの生成AIレポートは、AI検索最適化の何を見るためのものですか?」の章で、2つのレポートの違いから説明しています
出てきた「気になる動きのページ」は、そのまま施策の優先順位にしていいですか?
「出てきた分析結果は、LLMOの運用としてどこから読めばいいんですか?」の章で、扱いの決め方を扱っています
次に読むなら、この記事です