同じテーマ領域の記事が増えるほど、内部リンクを追加すべき組み合わせも比例して増えますが、目視での候補出しは記事数に比例して追いつかなくなります。内部リンクの設計思想を理解していても、実際にどのペアをつなぐかという候補出しの作業は、また別の手間がかかります。記事タイトルと要約の一覧さえ用意すれば、この候補出しはAIとの一往復で片づきます。
01この記事でわかること
- 記事タイトル・要約の一覧をAIに読み込ませ、内部リンク候補ペアと設置理由を提案させるプロンプト
- 入力する情報(記事タイトル・要約一覧CSV)と、得られる出力(候補ペア・関連性の根拠・設置理由)
- 提案された候補を、実際の本文へどう反映するか
02結論サマリー
同じテーマ領域の記事が増えるほど、内部リンクを追加すべき組み合わせも比例して増えますが、目視での候補出しは記事数の増加に追いつかなくなります。記事タイトルと要約の一覧をAIに読み込ませると、内容が関連する記事同士の組み合わせを、関連性の根拠と設置理由つきで提案させられます。
Googleの公式ガイド「Link best practices for Google」は、内部リンクのアンカーテキストについて基準を示しています(出典: 同ガイド)。リンク先の内容を的確に示す、説明的な言葉を使うことが推奨されています。内部リンクの設計思想は、別記事『内部リンク設計でトピッククラスターを作る方法|実装6ステップ』で解説しています。この記事はその設計思想を踏まえた次の一歩として、具体的にどの記事とどの記事をつなぐかという候補出しの実作業に絞ります。
使用AIツール: Claude(記事タイトルと要約をまとめたCSVファイルをアップロードして使います。ファイルアップロードは標準機能として提供されています(出典: Claude Help Center「Claudeへのファイルアップロードについて」、2026年7月時点)。CSVの添付は無料プランでも利用できます(2026年7月時点の提供状況にもとづきます)。要約が短い場合はチャットへの直接貼り付けでも動作します)
引用されやすい定義文内部リンクの候補は、記事を書いた本人よりも、一覧を横から眺めるAIのほうが見つけやすいことがあります。
03課題の整理(なぜ難しいか)
内部リンクを追加しようとするとき、多くの担当者は自分が最近書いた記事から思い出して候補を選びがちです。記事数が増えるほど、記憶に残っている記事は一部に偏ります。
- 公開から時間が経った記事は、内部リンクを追加する候補として思い出されにくい
- タイトルの言葉が違っても、要約を読むと実は関連が深い記事の組み合わせは見落とされやすい
- 全記事の組み合わせを1つずつ検討するのは、記事数が増えるほど非現実的になる
- リンクを追加すべきだと気づいても、どんなアンカーテキストや設置理由で結ぶべきかまでは決めづらい
記事タイトルと要約の一覧さえあれば、記憶や思いつきに頼らず、全組み合わせを機械的に検討できます。
04プロンプト本体
記事タイトルと要約の一覧が手元にあり、内部リンクを追加する候補をまとめて洗い出したい段階で使います。
あなたは内部リンク設計を支援するSEO/AIOアナリストです。
添付された記事タイトル・要約一覧をもとに、内容の関連性が高い記事の
組み合わせを抽出し、内部リンクの候補として提案してください。
■入力データ
分析対象カテゴリ: 【分析対象カテゴリ】
記事タイトル・要約一覧CSV: 【記事タイトル・要約一覧CSV】(添付ファイルとして
渡す。列=記事タイトル・要約・カテゴリ)
■提案手順
1. 【記事タイトル・要約一覧CSV】の全記事を対象に、要約の内容が意味的に
関連する組み合わせを抽出する。タイトルの言葉の一致だけで判定しない
こと。【分析対象カテゴリ】が指定されている場合は、そのカテゴリに
属する記事を起点とするリンク候補を優先して提案し、未指定の場合は
全記事を対象とする。
2. 抽出した組み合わせごとに、関連性の根拠(共通する論点・上位下位関係
など)を1行で示す。
3. リンクの向き(どちらの記事からどちらへ張るべきか)を、より基礎的な
内容から詳細な内容への向きを基本として判定する。
4. 設置理由(読者が次に読むと役立つ理由)を1行で添える。
5. 3件以上の記事が相互に関連する場合は、ペア単位ではなく「クラスター」
としてまとめて示す。
■出力形式
候補ペア(またはクラスター)ごとに、以下の列を持つ表で出力してください。
| 記事ペア/クラスター | 関連性の根拠 | リンクの向き | 設置理由 |
表の後に、最も関連の強い候補を1件、根拠つきで指摘すること。
■制約
- 添付されたCSVに実在しない記事タイトルを作り出さないこと。
- 要約が示す実際の内容にもとづいて判定し、タイトルの見た目の類似だけで
関連ありと判定しないこと。
- アンカーテキストの具体的な文言までは提案せず、設置理由の説明にとどめる
こと。
使う変数
| 変数 | 説明 | 入力例 |
|---|---|---|
| 【分析対象カテゴリ】 | 内部リンク候補の起点として優先したい記事群のジャンル・カテゴリ名(任意指定。未指定の場合は全記事が対象) | AIO実践プロンプト記事(架空例) |
| 【記事タイトル・要約一覧CSV】 | 記事タイトル・要約・カテゴリを列にしたCSV(添付ファイル) | (公開済み記事のタイトル・要約一覧CSVをそのまま添付) |
※入力例はすべて架空の例です。
05出力の見方と分析の観点
出力された表は、まずクラスターとしてまとめられた組み合わせから確認します。
- クラスター: 3件以上が相互に関連するグループです。ハブとなる記事を1本選び、そこから各記事へリンクを張る設計にすると、トピッククラスターとして機能しやすくなります
- ペア(関連性が強い): 双方向にリンクを張る候補です。設置理由が具体的であるほど、読者にとって自然な導線になります
- リンクの向きが片方向のみ: 基礎的な内容から詳細な内容への一方向リンクが適しています。逆方向は読者の文脈を壊す可能性があります
設置理由の欄を読み、実際に記事本文のどの段落にリンクを挿入すると自然かを、提案を鵜呑みにせず自分で確認してから反映します。
06応用パターン
応用1: 新規記事の公開時にリンク候補を出す
新しい記事の要約を一覧の末尾に加えて実行すれば、公開と同時に張るべき内部リンクの候補を得られます。
応用2: 孤立記事を優先的に検出する
出力形式の指示に「どの記事にも候補として挙がらなかった記事があれば、それも別途一覧にすること」という一文を追加すれば、内部リンクが孤立しがちな記事を優先的に洗い出せます。
07注意点
要約の書き方が記事ごとに粗かったり詳しかったりすると、関連性の判定精度がばらつきます。要約の分量や書式をある程度そろえたCSVを用意すると、判定の安定度が上がります。
AIの出力には誤りが含まれる場合があります。特にリンクの向きの判定は、そのまま採用せず記事の実際の難易度や読者の想定順序と照らして確認してください。
未公開の記事タイトル・要約一覧をプロンプトに含める場合は、利用中のAIサービスの法人プラン・データ学習利用設定を事前に確認してください。
提案結果を社外向けの資料に転用する場合や、自動化して大量の記事一覧を繰り返し分析する場合は、利用しているAIサービスの利用規約の範囲内で行ってください。
AIの回答は実行のたびに、抽出される候補ペアの組み合わせやクラスターとしてまとめる範囲が変わることがあります。重要な導線設計の前には、複数回実行して候補が安定しているかを確認することをおすすめします。
08FAQ
Q. 提案された候補は、すべて実際にリンクを追加すべきですか?
すべてを機械的に追加する必要はありません。関連性の根拠を読み、読者にとって次に読む意味があるかを判断したうえで取捨選択してください。
Q. 記事数が少ない立ち上げ初期のメディアでも使えますか?
記事数が10本前後でも実行できますが、候補が少なく出るのは自然な結果です。記事数が増えるタイミングで再実行すると、候補の数と精度が上がっていきます。
Q. クラスターとして提案された記事群は、どの記事をハブにすればよいですか?
最も基礎的な内容を扱っている記事や、アクセスが集まりやすいテーマの記事をハブに選ぶのが基本です。判断に迷う場合は、トピッククラスター設計の考え方に立ち返って選定してください。
09この分野を体系的に学ぶ
この記事は実践プロンプト記事です。内部リンク設計を基礎から体系的に学びたい方は、AI検索最適化講座「テクニカル編: サイト構造・レンダリング・速度(III-D)」をご覧ください。