自社の著者ページを開いて、上から読み直してみる。代表の経歴も、これまで手がけてきた仕事も、書いてあることは書いてあります。それでも「競合と並べて見劣りしませんか」と聞かれると、急に答えに詰まります。
詰まる理由は、文章の出来ではありません。比べる相手が手元に無いからです。自社のページだけを読んでいるかぎり、そこに書かれている量が業界の水準として足りているのかは、判断のしようがありません。
この記事では、自社と競合の著者ページ・監修表記をAIに並べて読ませ、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の4軸で差を出させるプロンプトを、そのままコピーして使える形で置いています。特別な機能は使いません。標準のチャット画面だけで終わります。
こんなふうに調べていませんか
- 自社の著者ページが業界の水準として足りているのか、自分では判断がつかない
- 競合のどこが強いのかを、感覚ではなく言葉で説明したい
- 直したい気持ちはあるが、どの軸から手をつけるかで止まっている
この記事を読み終えたときに手に入るもの
- 自社と競合の著者ページを、同じ4軸の物差しで並べて読めます
- 差がいちばん大きい軸から、直す順番を決められます
- 公開されている記述だけを扱うための線引きが分かります
結論30秒でわかる、この記事の結論
- 競合のE-E-A-T比較プロンプトとは、自社と競合の公開ページを同時にAIへ読ませ、4軸のどちらが優位かを引用つきで並べさせる型です。
- 返ってくるのは、軸ごとの該当記述・優劣所感・自社の改善案をまとめた表と、差がいちばん大きい軸です。
- E-E-A-Tはもともと、Googleが人間の評価者に向けて作った基準です。AIの比較採点は公式の評価ではなく、着手点を見つける一次スクリーニングとして使います。
この記事では、ある会社のマーケティング部の2人と、専門家の会話をはさみながら進めます。近い立場の人の質問から読んでいただいて構いません。
- 若葉さん(Web担当)— 「そもそも、それって何ですか?」を聞く役
- 大森部長(マーケ部長)— 「他社と比べてどうなんだ」を聞く役
- 鈴木さん(AIO/SEOの専門家・本誌監修)— 答える役
01そもそもE-E-A-Tは、AI検索対策で何を見られているんですか?
若葉さんE-E-A-Tという言葉は聞くんですが、経験と専門性の違いすら、正直あいまいなままで…。
鈴木さん4つとも「この人の話を信じていい理由」を、別々の角度から聞いているだけなんですよ。角度が違うだけだと思って読むと、ずいぶん軽くなります。
E-E-A-Tは、経験(Experience)・専門性(Expertise)・権威性(Authoritativeness)・信頼性(Trustworthiness)の頭文字です。もともとはGoogleの検索品質評価者、つまり人間の評価担当者に向けて作られた基準にあたります。
4つを、著者ページを読むときの問いに言い直すと、こうなります。
- 経験 — 実際に体験した一次情報にもとづく記述になっているか
- 専門性 — その業務に必要な知識やスキルが示されているか
- 権威性 — 業界内での評価や実績が、第三者から確認できるか
- 信頼性 — 情報の正確性と透明性が担保されているか
並べてみると、どれも著者ページに書ける話だと分かります。むずかしいのは、書けるかどうかではありません。書いた分量が足りているかどうかの判断です。
この章のまとめ
E-E-A-Tは、その情報を信じていい理由を4つの角度から聞く基準です。書けるかどうかではなく、書いた量が足りているかが、判断の分かれ目になります。
02自社のE-E-A-Tだけ見ていると、AI対策としてどこでつまずくんですか?
大森部長自社のページを直すという話は分かる。ただ、直したところで他社より上に立てているのか、そこが見えないと投資の判断ができないな。
鈴木さんおっしゃるとおりです。自社のページだけを見ていると、いくつか決まった壁に当たるんですよ。
自社の文章を自分たちだけで採点しようとすると、次のような壁に当たります。
- 自社のページだけを読むと、記述が「十分」に見えてしまう
- 競合の著者ページのどこが強いのか、感覚的にしか比較できない
- 4軸のうち、どこで差がついているのかを切り分けにくい
- 改善すべき軸の優先順位が決まらず、着手が後回しになる
この壁は、どれも読む人が身内であることから生まれています。書いた本人は、書いていないことまで頭の中で補って読んでしまうためです。
だから、物差しを外に置きます。自社の記述と競合の記述を、同じ軸の上に並べる。それだけで「足りない」が量として見えるようになります。
自社の書き方を見直し、AI検索に情報源として選ばれる状態へ整えていく取り組みは、AI検索最適化(LLMOとも呼ばれます)の一部にあたります。著者まわりの点検は、その入口に置きやすい作業です。
この章のまとめ
壁は「身内が読んでいる」ことに由来します。物差しを外に置くために、自社と競合を同じ軸へ並べて読ませます。
03競合とのE-E-A-T比較は、AI検索最適化のどこに効くんですか?
自社のページだけを読んでいるときと、競合と並べて読んだときでは、手に入るものが違います。
自社だけを読んでいる状態で分かるのは、「書いてあるか、書いていないか」までです。書いてはあるけれど薄い、という状態は見つかりません。基準が自分の中にしかないからです。
競合と並べると、そこに外からの基準ができます。同じ軸の上に2社ぶんの記述が載るので、どちらがどれだけ厚いかが言葉として出てきます。
この章のまとめ
自社だけでは「書いてあるか」までしか分かりません。並べると「足りない量」が出てきて、直す順番が決まります。
04競合のE-E-A-T比較プロンプトは、AI検索対策として何を返してくれるんですか?
このプロンプトは、自社と競合それぞれの著者ページ・監修表記と業種を入力すると、AIが4軸に照らして両方を読み、該当する記述の引用・優劣の所感・自社の改善案を1枚の表にして返します。表の後ろには、4軸のなかで差がいちばん大きい軸が理由つきで挙がります。
所感の言葉は「自社が優位」「同程度」「競合が優位」の三段階です。合否の判定ではありません。判定の言葉をあえて置いていないのは、この比較が公式の評価ではないからです。
若葉さん表が返ってくるのはイメージできました。でも、AIが勝手に「たぶんこの会社はこうだろう」と補って評価したりしないんでしょうか。
鈴木さんいい心配です。だからプロンプトの最後に、書かれていない実績を憶測で補うなという指示を入れてあります。ここは消さずに残してください。
使うAIツールはClaudeです。標準のチャット機能のみで完結します。Web検索やファイルアップロードは使いません。無料プランでも実行できます(2026年7月時点)。
この章のまとめ
入力は自社と競合の本文、そして業種。返ってくるのは、軸ごとの引用・優劣所感・改善案の表と、差がいちばん大きい軸です。
05入力する比較ページは、LLMO対策としてどこまでそろえればいいんですか?
用意する変数は次のとおりです。どれも公開されている文章だけで足ります。
| 変数 | 説明 | 入力例 |
|---|---|---|
| 【自社名】 | 診断対象に含める自社名・ブランド名 | 株式会社サンプル |
| 【自社ページ本文】 | 自社の著者ページ・監修表記の本文 | 代表取締役、AI活用支援を専門に... |
| 【競合社名】 | 比較したい競合企業の社名 | A社 |
| 【競合ページ本文】 | 競合の公開されている著者ページ・監修表記の本文 | 代表取締役、Webマーケティング歴10年... |
| 【業種】 | 自社・競合が属する業種・業界 | AI活用支援 |
※入力例はすべて架空の例です。
そろえ方で気をつけたいのは、同じ種類のページどうしを並べることです。会社概要のページと個人の著者プロフィールを比べると、書かれている内容の粒度がそもそも違います。
この章のまとめ
用意するのは、公開されている本文と社名、そして業種だけです。自社と競合で、同じ種類のページをそろえます。
06プロンプト本体は、AIOのためにどこをそのままコピーすればいいですか?
下の枠を丸ごとコピーして、【 】の中を自社の情報に置き換えてください。■の見出しは消さずに残します。手順と制約が、出力の形をそろえる役割を持っているためです。
あなたはE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の観点から
複数社のWebコンテンツを比較評価するリサーチアナリストです。
以下の入力データを読み、指示に従って比較診断してください。
■E-E-A-Tの4軸(Google検索品質評価者向けガイドラインに基づく)
- 経験(Experience): 実際に体験した一次情報にもとづく記述か
- 専門性(Expertise): 業務に必要な知識・スキルが示されているか
- 権威性(Authoritativeness): 業界内での評価・実績が第三者から確認できるか
- 信頼性(Trustworthiness): 情報の正確性・透明性が担保されているか
※Googleの評価ガイドラインでは、4軸のうち信頼性(Trust)が最も重要な要素と位置づけられています。
■入力データ
自社名: 【自社名】
自社の著者ページ・監修表記: 【自社ページ本文】
競合社名: 【競合社名】
競合の著者ページ・監修表記(公開情報のみ): 【競合ページ本文】
業種: 【業種】
■分析手順
1. 【自社ページ本文】と【競合ページ本文】を4軸それぞれに照らして読み、該当する記述を抜き出す。
2. 軸ごとに、【自社名】と【競合社名】のどちらの記述がより該当軸を満たしているかを比較し、
「自社が優位」「同程度」「競合が優位」のいずれかで所感を付ける。
3. 「競合が優位」と判定した軸について、【自社名】側の具体的な改善案を挙げる。
4. 【業種】の特性に照らして、特に重要度が高い軸があれば指摘する。
■出力形式
軸ごとに以下の列を持つ表で出力してください。
| 軸 | 自社の該当記述(引用) | 競合の該当記述(引用) | 優劣所感 | 自社の改善案 |
表の後に、4軸の中で最も差が大きい軸を1つ、理由とともに挙げること。
■制約
- 【自社ページ本文】【競合ページ本文】に書かれていない実績や資格を、憶測で補って評価しないこと。
- 分析対象は公開されている情報のみとし、非公開情報を推測して評価に含めないこと。
- 競合を貶める表現は使わず、優劣所感はあくまで中立的な事実比較として記述すること。
- 断定的な合否判定(「合格」「不合格」等)は使わず、所感として提示すること。末尾の■制約は、出力が荒れるのを防ぐために置いてあります。書かれていない実績を埋めさせない。非公開の内容を推測させない。競合を下げる言い回しを使わせない。合否の断定をさせない。この4つです。短くしたくなっても、ここは残してください。
この章のまとめ
コピーするのは枠の中すべてです。■制約は出力の暴走を止める部分なので、消さずに残します。
07出てきたE-E-A-Tの比較表は、AI検索対策としてどこから読むんですか?
表が返ってきたら、上から順に読まないでください。読む順番を決めておくと、判断が速くなります。
最初に見るのは「競合が優位」と付いた軸です。ここは、自社ページに該当する記述が少ないか、一次情報が示されていないかのどちらかにあたります。足りない場所の当たりが、この1列で付きます。
次に、AIが引用した記述が実際のページ文言と一致しているかを、自分の目で確かめます。引用がずれていれば、その行の所感も読み直す必要があります。
最後に改善案を見ます。ここには、資格の取得や実績の公開など、すぐには対応できない案も混ざります。優先度は自社で組み直してください。
この章のまとめ
読む順番は、負けている軸 → 引用の突き合わせ → 改善案の仕分け。この順で読むと、判断が速くなります。
08E-E-A-Tの差が出た軸は、AI検索最適化の改善にどうつなげるんですか?
4軸は横並びに見えますが、重みは同じではありません。プロンプトにも書いてあるとおり、Googleの評価ガイドラインでは、信頼性(Trust)が最も重要な要素と位置づけられています。
ですから、信頼性の軸で「競合が優位」と出たときは、ほかの軸より先に手をつける価値があります。逆に、信頼性が同程度なら、残りの3軸のうち差が大きいものから順に進めれば十分です。
この章のまとめ
軸には重みがあります。信頼性の差は先に埋め、同程度であれば残りの3軸を差の大きい順に進めます。
09出てきた改善案は、AI検索対策としてどの順で動かすんですか?
改善案は、そのまま上から着手しません。手間と効き目で仕分けてから動かします。
一次情報を1行足すだけで済む案は、今日のうちに終わります。第三者から確かめられる実績や掲載は、計画を立てて取りにいくものです。
この線を引いておくと、比較の結果が「やることリスト」ではなく「順番の付いた予定」に変わります。手をつけられない案が混ざっていても、それは仕分けの結果であって、失敗ではありません。
この章のまとめ
改善案は手間と効き目で仕分けます。今日のうちにできるものと、計画して取りにいくものを分けておきます。
10この競合E-E-A-T比較は、AI対策としてほかにどう応用できますか?
型を変えずに、対象だけを広げる使い方があります。
応用1: 競合を複数社に広げる
競合社名と競合ページ本文の部分を複製し、変数名の末尾にA・Bを付けて増やせば、2社以上の競合と同時に比較することもできます。ただし表が長くなるため、まずは1社ずつの比較から始めることをおすすめします。
応用2: 著者プロフィール単位で比較する
会社概要ページだけでなく、個人の著者プロフィール文どうしを比較する使い方もできます。監修者・執筆者を複数抱えるメディアでは、著者ごとの比較にも応用できます。
E-E-A-Tの4要素そのものを基礎から押さえたい場合は、別記事「E-E-A-Tは、AI時代も大事?4要素の意味と実装ポイント」をご覧ください。著者情報を構造化データで補強する方法は「Person schemaとは?コピペで使える実装テンプレ2種と効果の実態」に、自社だけで先に点検したい場合は「E-E-A-T診断プロンプト|Claudeに4軸で採点させて弱点を見つける手順」にまとめています。
この章のまとめ
広げ方は2つ。競合を足すか、人単位に降ろすか。どちらもプロンプトの型はそのまま使えます。
11AIが出したE-E-A-Tの優劣所感は、AI検索対策の判断にどこまで使えますか?
大森部長結果が出たとして、これを社内の会議にそのまま出していいものかね。他社を評価した資料になるわけだから。
鈴木さんそこは線を引いておきたいところです。この出力は下見であって、答え合わせではありません。人が確かめる部分を、そのまま残しておいてください。
線引きの理由は3つあります。
1つめは、AIの出力に誤りが含まれる場合があることです。特に優劣所感や改善案は、そのまま採用せず、一次情報や社内の実態と照らし合わせてから使ってください。
2つめは、回答が確率的に生成されることです。同じ入力でも、実行するたびに所感の言い回しが変わります。1回の結果だけで判断せず、気になる軸は複数回実行して確認することをおすすめします。
3つめは、この比較採点が公式な評価ではないことです。Googleの検索品質評価ガイドラインをもとにAIが行う主観的な所感にとどまります(2026年7月時点)。実際の検索順位やAI引用の可否を示すものではありません。
改善の実行まで専門家に相談したい場合、本記事を運営する株式会社WEBMARKSも、AIO(AI検索最適化)支援の選択肢の1つとしてご検討いただけます。
この章のまとめ
出力は下見です。当たりを付けるところまでを任せ、引用の確認と最終判断は人が持ちます。
12よくある質問
競合の著者ページの情報は、どこまで参照していいですか?
一般に公開されているページの範囲内で参照してください。会員限定ページや非公開資料の内容を推測して評価に含めることは避けてください。プロンプトの■制約にも、非公開情報を推測して評価に含めない旨を入れてあります。
自社と競合でページの文字量に差がある場合、公平に比較できますか?
文字量の差はそのまま出力に影響します。極端に短いページと長いページを比べる場合は、その差を前提として結果を読んでください。同じ種類のページどうしをそろえておくと、差の読み違いを減らせます。
3社以上を横並びで比較したい場合はどうすればいいですか?
競合社名と競合ページ本文の変数を複製して増やすことで対応できます。ただし表が長くなるため、比較対象は絞り込むことをおすすめします。まずは1社ずつ比べて、気になった相手だけ足していく進め方が読みやすくなります。
4軸のうち、どこから直すのが良いですか?
Googleの評価ガイドラインでは、4軸のうち信頼性(Trust)が最も重要な要素と位置づけられています。信頼性の軸で「競合が優位」と出た場合は、そこから着手する価値があります。同程度であれば、差の大きい軸から順に進めてください。
同じ入力なのに、結果が変わるのはなぜですか?
AIの回答は確率的に生成されるためです。所感の言い回しや、抜き出される引用箇所が実行のたびに変わることがあります。1回の結果だけで判断せず、気になる軸は複数回実行して、傾向で読んでください。
比較の結果を社外に共有してもいいですか?
共有する場合は、利用しているAIサービスの利用規約の範囲内で行ってください。あわせて、競合を貶める表現や不当な評価が含まれていないかを、共有前にもう一度読み直してください。中立的な事実比較の形にとどめることをおすすめします。
13まとめ|今日やる3つのこと
E-E-A-Tは、その情報を信じていい理由を4つの角度から確かめる基準です。人間の評価者に向けて作られたもので、AIの比較採点は公式の評価ではありません。それでも、自社と競合を同じ軸に載せるという一点で、自己採点の壁を越える手がかりになります。
今日この順でやります
公開ページを2社ぶん、そのまま貼る
要約せず、公開されている文章のまま入力します
プロンプトを実行して比較表を受け取る
軸ごとの引用・優劣所感・改善案と、差が最大の軸が返ってきます
差が最大の軸から着手する
引用を目で確かめてから、手間と効き目で改善案を仕分けます
AI検索では、こう聞かれています
自社と競合のE-E-A-Tを比べられるプロンプトはありますか?
「プロンプト本体は、AIOのためにどこをそのままコピーすればいいですか?」の章に、そのままコピーできる形で置いています
自社の著者ページが競合より弱いのは、どの軸か調べられますか?
「競合のE-E-A-T比較プロンプトは、AI検索対策として何を返してくれるんですか?」の章で、返ってくる表の中身を説明しています
競合の著者ページをAIに読ませて比較しても問題ないですか?
「AIが出したE-E-A-Tの優劣所感は、AI検索対策の判断にどこまで使えますか?」の章で、公開情報だけを扱う線引きを書いています
次に読むなら、この記事です