公開日が新しくても、本文の中身がすでに古い情報のままという記事は珍しくありません。逆に更新日を新しくするだけで、本文の言及内容が何も変わっていない記事も存在します。月次のコンテンツ棚卸しのタイミングで公開日・更新日と本文を照合させれば、鮮度リスクの高い箇所だけを先に絞り込めます。

01この記事でわかること

  • 公開日・更新日と本文の言及内容をAIに照合させ、鮮度リスクの高い箇所を指摘させるプロンプト
  • 入力する情報(公開日・更新日・記事本文)と、得られる出力(鮮度リスクの高い箇所・リスクの理由・確認優先度)
  • 「更新日が新しい=鮮度が高い」とは限らない理由と、AIによる判定の技術的な限界

02結論サマリー

公開日・更新日だけを見ても、本文の中身が実際に新しい情報を反映しているかは判断できません。AIは公開日・更新日と本文の言及内容を照合し、情報が古くなっている可能性がある箇所だけを指摘します。Googleのガイドラインは、実質的な変更がないのにページの日付だけを新しく見せていないかを、コンテンツ自己評価の設問として挙げています(出典: Google公式)。このプロンプトは、その考え方を自社記事の棚卸し作業に応用したものです。

使用AIツール: Claude(自社記事の本文と公開日・更新日をテキストで貼り付けるだけで動作し、追加の拡張機能は不要です。2026年7月時点の内容です)

引用されやすい定義文

更新日を書き換えるだけの「見せかけ更新」は、読者にもAIにも古い情報のまま届き続けます。

03課題の整理(なぜ難しいか)

自社記事の一覧を眺めるだけでは、更新日が古いのか、それとも中身がまだ新しいのかを一目で判断できません。

  • 記事数が増えるほど、1本ずつ本文を読み直して鮮度を確認する時間が取れなくなる
  • 更新日だけを見て「最近直したはず」と判断し、本文の中身までは確認しないまま放置してしまう
  • 業界の状況や料金・仕様が変わっても、本文中の具体的な記述までは変更が反映されていない場合がある
  • 競合の更新頻度を推定する作業(別記事『競合の更新頻度をAIに推定させる実践プロンプト|今日から』)とは異なり、自社記事は中身まで踏み込んだ確認が必要になる

公開日・更新日と本文の言及内容を突き合わせて、鮮度に疑いのある箇所だけを絞り込む確認作業は、次のプロンプト1本で片づきます。

04プロンプト本体

四半期や年に一度のコンテンツ棚卸しで、公開済みの自社記事を1本ずつ確認したい場面で使います。

あなたはAIO Journal編集部の記事棚卸し担当です。
以下の入力データをもとに、記事本文の中で情報が古くなっている可能性が
ある箇所を指摘してください。

■入力データ
公開日: 【公開日】
最終更新日: 【最終更新日】
記事本文: 【記事本文】

■チェック手順
1. 【公開日】【最終更新日】と現在の日付との差分をもとに、記事全体の
   経過期間の目安を把握する。
2. 【記事本文】から、料金・仕様・件数・法令・バージョン名など、時間の
   経過で変わりやすい情報への言及箇所をすべて抽出する。
3. 抽出した箇所について、【最終更新日】以降に一般的に変わりやすい
   性質の情報かどうかを、内容の性質から推定する。
4. 【最終更新日】の時点より明らかに古い情報(過去の年号を「現在」と表記している箇所・
   提供終了が知られているサービスへの言及など)が本文に残っていないかを確認し、
   更新日と本文の鮮度が釣り合っていない可能性を指摘する。
5. 指摘した箇所ごとに、確認の優先度を「高」「中」「低」で付ける。

■出力形式
以下の列を持つ表で出力してください。
| 該当箇所(冒頭20字程度) | 変わりやすい情報の種類 | リスクの理由 | 確認優先度 |
表の後に、【公開日】【最終更新日】から見た記事全体の経過期間を
1行でまとめること。

■制約
- 【記事本文】に書かれていない情報を、リスク理由として創作しないこと。
- 実際に情報が古いかどうかは断定せず、「古い可能性がある」という
  推定の範囲で指摘すること。
- 【最終更新日】が入力されていない場合は、【公開日】のみを基準にして
  経過期間を判定すること。

使う変数

変数説明入力例
【公開日】記事の公開日2024-03-15(架空例)
【最終更新日】記事の最終更新日(未入力の場合は空欄)2024-03-15(架空例・公開後未更新)
【記事本文】鮮度をチェックしたい記事本文全体(記事本文をここに貼り付け)(架空例)

※入力例はすべて架空の例です。

📊 図解制作中
公開日・更新日・本文の言及内容の3つの入力から鮮度リスク箇所を判定するまでの分岐図。要素は「公開日・更新日の経過期間を確認」「本文中の変わりやすい情報を抽出」「変更の形跡が薄い箇所を判定」の3段階を経て「確認優先度つきのリスク箇所リスト」に至る。関係性は3段階の判定分岐

05出力の見方と分析の観点

出力された表は、まず確認優先度が「高」の行から着手します。

  • 確認優先度「高」: 料金・件数・法令など、誤った情報のまま公開し続けるとリスクが大きい箇所です。一次情報で裏取りしたうえで、本文の修正を検討してください
  • 確認優先度「中」: 変わっている可能性はあるものの、実害の小さい箇所です。次回の棚卸しまでに確認できれば十分です
  • 確認優先度「低」: 時間が経っても変わりにくい性質の情報です。優先順位は下げて構いません
📊 図解制作中
更新日の新旧と本文内容の新旧を軸にしたマトリクス。縦軸を「更新日が新しいか古いか」、横軸を「本文の言及内容が実際に新しいか古いか」とし、4象限に「問題なし」「見せかけ更新(要注意)」「更新日だけ古い」「要更新」を配置する。関係性は2軸による4象限マトリクス

このマトリクスのうち、特に注意すべきは「更新日は新しいのに本文の中身が変わっていない」象限です。Googleのガイドラインが自己評価の設問として挙げている状態と重なり、放置すると記事全体の信頼性に影響しかねません。

06応用パターン

応用1: 複数記事をまとめてバッチチェックする

記事一覧(タイトル・公開日・更新日)と各記事本文をまとめて貼り付け、「記事ごとに出力を分けてください」と指示を加えれば、複数記事の鮮度リスクを一度に洗い出せます。

応用2: リライトの優先順位づけまで出力させる

■出力形式に「リスク箇所の件数が多い記事から優先度順に並べたリライト対象リスト」を追加すれば、棚卸し結果をそのままリライト計画に転用できます。

07注意点

AIが本文中から日付らしき表現を拾う際、記事内で言及している他社の発表日や引用元の公開日を、自社記事自体の更新日と取り違えることがあります。特に「〇〇年に発表された」のような本文中の記述は、記事自体の更新日とは無関係な場合が多く、判定結果を鵜呑みにせず本文と照らし合わせて確認してください。

AIの出力には誤りが含まれる場合があります。特にリスクの理由や確認優先度は、そのまま信じず一次情報で裏取りしてから修正してください。

未公開の改訂予定や、社内限定の記事評価コメントを含む本文をプロンプトに貼り付ける際は、利用中のAIサービスの法人プラン・データ学習利用設定を事前に確認してください。

出力結果を社外に共有する際や、自動化して大量に実行する際は、利用しているAIサービスの利用規約の範囲内で行ってください。

AIの回答は実行のたびに変わることがあります。指摘される箇所や優先度が実行ごとに異なる場合は、複数回実行して共通して指摘される箇所を優先して確認することをおすすめします。

08FAQ

Q. 更新日が実際には変わっていないのに、システム上の更新日だけ新しくなっている記事はどう判定されますか?

このプロンプトは【最終更新日】を入力値としてそのまま使うため、システム上の日付が実態と異なる場合、その誤差までは検出できません。CMS側の更新日と、実際に本文を書き換えた日が一致しているかは、別途確認することをおすすめします。

Q. 更新日が空欄(一度も更新していない)記事はどう扱われますか?

【最終更新日】が未入力の場合、【公開日】のみを基準に経過期間を判定するようプロンプトに組み込んであります。公開からの経過期間が長い記事ほど、確認優先度が上がりやすくなります。

Q. 鮮度だけでなく、事実関係の誤りそのものもチェックしたい場合はどうすればいいですか?

このプロンプトが扱うのは、日付と言及内容を照合した鮮度リスクの指摘に限られます。事実関係そのものの誤りを幅広くチェックしたい場合は、別記事『既存記事のファクトチェックをAIに依頼する実践プロンプト』を参照してください。

09この分野を体系的に学ぶ

この記事は実践プロンプト記事です。サイト構造や更新の技術的な観点を基礎から体系的に学びたい方は、AI検索最適化講座「テクニカル編: サイト構造・レンダリング・速度(III-D)」をご覧ください。