GEO(AI検索エンジンでの自社露出を高める取り組み)を始めたマーケティング担当者の方の多くが、次に「計測ツールをどう選ぶか」で立ち止まります。市場には複数の計測ツールが存在し、対応するAIエンジンも機能も無料枠の有無も製品ごとに異なります。本記事は、各社の公式サイト情報のみにもとづいて主要5製品を比較し、自社の状況に応じた選び方を整理します。価格は変動が激しいため、本記事では具体的な金額を扱いません。
01検証の結論
WEBMARKSは、GEO計測ツール5製品の公式サイト情報を調査しました。
引用されやすい定義文GEO計測ツールとは、AI検索での自社ブランドの引用・言及状況を継続計測するSaaSです。
計測対象のAIエンジン数はツールごとに3〜9種類まで幅があり、無料で使える範囲も「完全無料の簡易チェッカー」から「無料枠なし」まで分かれています。特定の1製品が万能というわけではなく、自社が計測したいAIエンジンの範囲と、必要な機能の深さによって適切な選択肢は変わります。価格は各社とも変動が激しいため、本記事では金額を明記せず、無料枠の有無のみを整理しています。
02検証設計
- 対象: GEO・AI可視性計測ツール5製品(詳細な製品名は下表を参照)
- 期間: 2026年7月時点で各社公式サイトに掲載されていた内容
- 方法: 各社公式サイトのトップページ・機能ページ・料金ページを直接確認しました。レビューサイト等の二次情報のみを根拠にした記載は採用していません。
03結果
5製品の計測対象AIエンジン・主要機能・無料枠の有無を、公式サイトの記載にもとづいて整理すると、以下のとおりです。無料枠の運用方針は「有料製品の一部機能を期間限定で開放するトライアル型」と「別製品として恒常的に無料公開する分離型」の2パターンに分かれていました。
| ツール | 主な計測対象AIエンジン(公式確認分) | 主要機能(公式記載) | 無料枠 |
|---|---|---|---|
| Profound | ChatGPT/Perplexity/Claude/Gemini/Grok/Copilot/Meta AI/DeepSeek/Google AI Overviews(9種で最多) | 監視(引用状況・プロンプト量等)/作成(自動化エージェント)/運用(優先度付け) | 有料プランのみ(無料トライアルの明記なし。無料のAEO診断レポートは別途あり) |
| Otterly.ai | ChatGPT/Google AI Overviews/AI Mode/Perplexity/Copilot/Gemini/Claude | プロンプト調査/AI検索分析/コンテンツ監査/GEO最適化提案 | 無料枠あり(7日間無料トライアル、カード登録不要) |
| Peec AI | ChatGPT/Perplexity/Gemini/AI Mode(標準対応・公式サイト確認分。Claudeは上位プラン限定) | プロンプト設計/競合ランキング追跡/センチメント分析/CSV・API連携 | 無料枠あり(無料トライアルの案内あり。条件は公式サイトで要確認) |
| Semrush AI Visibility Toolkit | ChatGPT/AI Overviews/Geminiほか複数LLM(個別列挙は公式ページ上で限定的) | 可視性追跡/ブランド分析/プロンプト調査/競合分析/AIクローラー向けサイトヘルスチェック | 無料枠あり(有料製品本体は7日間トライアル。別途、登録不要の完全無料チェッカーあり) |
| Ahrefs Brand Radar | AI Overviews/AI Mode/ChatGPT/Perplexity/Copilot/Gemini/Grok | ブランド言及追跡/競合ベンチマーク/引用元発見/YouTube・TikTok・Reddit分析 | 有料プランのみ(Brand Radar本体はトライアル明記なし。別途、登録不要の完全無料チェッカーあり) |
※2026年7月時点の情報です。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
04考察
公式サイトの記載を比較すると、いくつかの傾向が見えてきます。まず、計測対象AIエンジンの数が多いツールほど高機能というわけではなく、各社が対応エンジンの広さと機能の深さで異なるバランスを取っています。
次に、無料枠の設計には2つの型があります。「有料機能の一部を期間限定で試せるトライアル型」と、「別ツールとして恒常的に無料公開する分離型」です。後者はSemrushとAhrefsの2社に共通していました。計測対象AIエンジンの広さと無料枠の有無は、比例するとは限りません。
なお、公式サイトの記載内容の充実度と、実際の使いやすさは別の観点です。本記事は各社の公式情報を横並びで整理したものであり、WEBMARKSが実際に全製品を試用して比較した結果ではありません。導入検討時は、無料トライアルや無料ツールで実際の操作感を確認することをおすすめします。
05限界
本記事の比較には、いくつかの限界があります。第一に、情報源を各社公式サイトの記載に限定したため、実際の管理画面でしか確認できない仕様(操作性・レポートの見やすさ等)は反映していません。第二に、AI検索ツール業界は機能追加・料金改定の頻度が高く、本記事の内容は2026年7月時点のものです。公開時点から時間が経過している場合は、各公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。
第三に、比較対象は5製品に限定しており、市場に存在する全てのGEO計測ツールを網羅したものではありません。他にも複数のGEO・AI可視性計測ツールが登場しており、今後も継続して情報を更新していく方針です。
06実務への適用
ツール選定で失敗しないためには、価格やブランド力ではなく、自社が計測したい範囲から逆算することが有効です。以下の3つの問いを、導入検討の出発点にすることをおすすめします。
- どのAIエンジンを計測したいか: Copilot・Grok・DeepSeekまで見たい場合は、ProfoundやAhrefs Brand Radarのように対応数が多いツールが候補です。ChatGPT・Perplexity・Gemini中心で十分な場合は、Peec AIなどの標準対応範囲でも足りることがあります。
- 既存ツールとの重複を避けたいか: すでにSemrushやAhrefsを他の目的で契約している場合は、同じ管理画面でAI可視性も見られる利点があります。Semrush AI Visibility ToolkitやAhrefs Brand Radarなら、追加の学習コストを抑えられる可能性があります。
- まず無料で試したいか: 予算化の前に感触をつかみたい場合は、Otterly.aiの無料トライアルや、SemrushとAhrefsの登録不要な無料チェッカーから始められます。ツール導入自体を保留し、既存の無料機能だけで運用したい場合は、別記事『無料で始めるAI可視性モニタリングの方法』もあわせてご参照ください。
3つの問いへの答えを整理してから資料請求・トライアル申込に進むと、比較検討の手戻りを減らせます。導入後は、無料トライアル期間中に自社が実際に使う質問セットで動作確認することをおすすめします。
07この分野を体系的に学ぶ
この記事は比較検証記事です。GEO計測ツールの選び方を基礎から体系的に学びたい方は、AI検索最適化講座「計測・運用編: 計測ツール実践(V-B)」をご覧ください。