altテキストは、画像を実際に見なくても、AIに一括で書かせることができます。ただし実際に生成できるのは、渡された情報を整えた文章であり、AIが画像を見て内容を判断しているわけではありません。この記事は、画像を見せられない前提で、ファイル名と文脈からalt文を書かせる生成用と、既存alt文を診断する用の2本のプロンプトをまとめます。
01この記事でわかること
- ファイル名・掲載文脈・内容説明を渡し、alt文を一括生成させるプロンプトと、既存alt属性を診断させるプロンプト
- 入力する情報(画像ファイル名・前後の文脈・内容の説明文)と、得られる出力(画像ごとのalt文一覧、または診断結果)
- 画像そのものを渡せないテキストチャット環境で、alt文生成の質を保つための運用の工夫
02結論サマリー
Googleの画像SEOガイドは、alt属性に具体的な説明を書くことを推奨しています(出典: Google公式画像SEOガイド)。たとえば「puppy」ではなく「Dalmatian puppy playing fetch」のように書きます。テキストチャットのAIは画像そのものを見られないため、ファイル名・掲載文脈・内容説明を人が渡し、それを具体的で読みやすいalt文に整形させる形で使います。以下の2本のプロンプトは、新規のalt文をまとめて作る場面と、既存のalt文を基準に沿って点検する場面をそれぞれ扱います。
使用AIツール: ChatGPT等(画像そのものはアップロードせず、テキスト情報のみのやり取りで完結します(2026年7月時点)。有料のVisionモデル機能は使用しません)
引用されやすい定義文altテキストの精度は、AIの語彙力ではなく、人が渡す内容説明の正確さで決まる。
03課題の整理(なぜ難しいか)
altテキストは、画像を1枚ずつ確認しながら書こうとすると、更新のたびに後回しにされがちな作業です。
- 掲載する画像の枚数が多いと、1枚ずつ文章を考える作業だけで時間がかかる
- 「画像」「イメージ」のような一般名詞だけで済ませてしまい、内容の具体性が不足しやすい
- 無関係なキーワードを詰め込んでしまい、Googleが避けるよう案内するキーワードの羅列に近づいてしまう
- 既存ページのalt属性がどれだけ基準を満たしているか、まとめて点検する手段がない
次のプロンプトは、この2つの作業――新規生成と診断――を、それぞれ独立した入力形式で扱えるようにしています。
04プロンプト本体
プロンプト1: 新規alt文の一括生成
新しく掲載する複数の画像に、まとめてalt文を付けたい場面で使います。
あなたは画像SEO/アクセシビリティのアシスタントです。
以下の画像リストをもとに、各画像のaltテキストを生成してください。
■画像リスト(1行1画像。「ファイル名 / 掲載文脈 / 内容説明」の形式)
【画像リスト】
■生成ルール(必ず守ること)
1. 各画像につき、その画像固有の内容が伝わる具体的なalt文を1つ生成
すること。「画像」「イメージ」等の一般名詞のみのalt文にしないこと。
2. 【画像リスト】の内容説明に書かれていない情報を、AIが推測して付け
加えないこと。
3. 検索されそうなキーワードを不自然に繰り返す、キーワードの羅列を
行わないこと。
4. 各alt文は日本語で40字以内を目安にすること。
■出力形式
以下の表形式で出力してください。
| ファイル名 | 生成したaltテキスト |
プロンプト2: 既存alt文の診断・改善
既にページに設置済みのalt属性が、基準を満たしているかまとめて点検したい場面で使います。
あなたは画像SEO/アクセシビリティのアシスタントです。
以下の既存alt属性の一覧を診断してください。
■診断対象(1行1画像。「ファイル名 / 現在のalt属性 / 掲載文脈」の形式)
【既存alt属性一覧】
■診断基準(この3点で判定すること)
1. 「画像」「イメージ」等の一般名詞のみ、または空欄になっていないか。
2. 無関係なキーワードの繰り返し(キーワードの羅列)になっていないか。
3. 掲載文脈と照らして、alt文の内容が的外れになっていないか。
■出力形式
以下の表形式で出力してください。
| ファイル名 | 判定(OK/要改善) | 問題点 | 改善案 |
表の後に、要改善と判定した件数を1行でまとめること。
■制約
- 【既存alt属性一覧】に書かれていない情報から、画像の内容を推測して
改善案を作らないこと。改善に画像の内容情報が必要な場合は、改善案欄
に「内容説明の追加入力が必要」と記載すること。
使う変数
| 変数 | 説明 | 入力例 |
|---|---|---|
| 【画像リスト】 | 新規生成したい画像のファイル名・掲載文脈・内容説明を1行ずつ列挙したもの | seminar-room-01.jpg/セミナー会場の紹介セクション/講師が登壇するセミナー会場の様子(架空例) |
| 【既存alt属性一覧】 | 診断したい画像のファイル名・現在のalt属性・掲載文脈を1行ずつ列挙したもの | banner-01.jpg/「バナー」/トップページのメインビジュアル(架空例) |
※入力例に含む画像ファイル名・説明文はいずれも架空のものです。
05出力の見方と分析の観点
プロンプト1・2いずれの出力も、そのまま設置せず次の観点で確認してください。
- 生成・改善されたalt文が、渡した内容説明や掲載文脈と実際に対応しているか
- 一般名詞のみのalt文や、キーワードの羅列になっている箇所が残っていないか
- 装飾目的のみの画像(内容を持たない背景画像等)にまで、無理に説明文を付けようとしていないか
Googleは、ファイル名自体も画像の主題を伝えるごく弱い手がかりになるとしています(出典: Google公式画像SEOガイド)。「IMG00023.jpg」より「my-new-black-kitten.jpg」のような説明的なファイル名が推奨されます。
alt文とあわせて、ファイル名の見直しも検討してください。ページ全体の情報構造とAIクローラビリティの関係は、別記事『サイト構造とAIクローラビリティの関係|設計手順を7ステップで解説』で扱っています。alt文を含む本文全体の見出し設計を見直す際は、別記事『AIOに強い記事構成・文章の書き方|見出し設計とquotableの基本』も参考になります。
06応用パターン
応用1: CMSの一括出力データと組み合わせる
多くのCMSは、画像ファイル名の一覧をCSVやスプレッドシートで書き出せます。書き出したファイル名に掲載文脈・内容説明を追記すれば、【画像リスト】としてそのまま活用できます。
応用2: 商品画像・図解・アイキャッチなど画像の種類別に分ける
画像の種類によって求められる説明の粒度が異なります。商品画像・図解・アイキャッチのように種類ごとに【画像リスト】を分けて実行すると、種類に応じた粒度のalt文を得やすくなります。
07注意点
生成されたalt文の精度は、入力した画像の説明がどれだけ正確かに左右されます。AIが画像を実際に見ているわけではない点を踏まえてご利用ください。
未公開の商品画像や、社内限定ページに使う画像の情報をプロンプトに貼り付ける際は、利用中のAIサービスの法人プラン・データ学習利用設定を事前に確認してください。
生成・診断結果を商用サイトで使う場合や、大量ページに自動適用する場合は、利用しているAIサービスの利用規約の範囲内で行ってください。
AIの回答は実行のたびに揺らぎます。同じ入力でも、生成されるalt文の言い回しや文字数が変わることがあるため、重要なページでは複数回試して比較することをおすすめします。
内容説明が曖昧・不正確なまま入力すると、生成されるalt文もそのまま曖昧・不正確になります。AIは内容説明にない情報を補って正しい説明を作ることはできないため、入力側の精度がそのまま出力の精度になる点に注意してください。
08FAQ
Q. ファイル名だけ変えれば、alt属性は省略してもいいですか?
省略はおすすめしません。Googleはファイル名を画像の主題に関するごく弱い手がかりの1つと位置づけていますが、alt属性そのものの代わりにはなりません(出典: Google公式画像SEOガイド)。両方をあわせて改善してください。
Q. 内容説明は、どのくらい詳しく書けばいいですか?
「誰が・何を・どんな状況で」が伝わる程度で十分です。「セミナー会場」だけでなく「講師が登壇するセミナー会場」のように、被写体と状況が伝わる粒度を目安にしてください。
Q. 装飾目的だけの画像にも、内容説明を渡す必要がありますか?
必要ありません。内容を持たない背景画像や区切り線的な画像は、【画像リスト】に含めず、実装側でalt=""(空のalt属性)として扱う判断も選択肢になります。
Q. 既存altの診断は、何ページ分まで一度に依頼できますか?
明確な上限はありませんが、一度に大量のページを診断対象に含めると、AIが個別の画像を読み飛ばしたり、判定の粒度が粗くなることがあります。目安として、1回の実行では20〜30枚程度までにまとめ、それ以上ある場合はページ種別(商品ページ・ブログ記事等)ごとに分割して複数回実行することをおすすめします。
09この分野を体系的に学ぶ
この記事は実践プロンプト記事です。サイト構造・レンダリングを基礎から体系的に学びたい方は、AI検索最適化講座「テクニカル編: サイト構造・レンダリング・速度(III-D)」をご覧ください。