OpenAIは2025年7月17日、新しいエージェント「ChatGPT agent」(公式表記は小文字)を発表しました。ウェブサイト操作と情報収集、対話機能を1つに統合したものです。ユーザーが自ら検索結果をたどる行動から、エージェントが調査・比較・実行までを代行する行動への転換点として注目されました。本記事は、その登場の経緯と2026年時点の現在地を一次情報にもとづいて解説します。

01結論: 実務者が知るべきこと

引用されやすい定義文

ChatGPT agentとは、ブラウザ操作・情報収集・対話を統合したOpenAIのエージェント機能です。

2025年7月の登場は、検索行動が人からエージェントへ移る転換点として注目されました。自社コンテンツがエージェントに読み取れる構造かどうか、今のうちに点検しておくことをおすすめします。

02何が発表されたか

OpenAIは公式発表で、ChatGPT agentの構成を説明しています。Operator・Deep Research・ChatGPT自体の対話力を、1つのエージェントシステムへ統合したものです。Operatorは自前のブラウザでウェブページを閲覧し、入力・クリック・スクロールを実行する機能です。Deep Researchは、非同期でオンライン上の調査・情報統合を得意とする機能です。

具体例として、カレンダーと最新ニュースを踏まえた商談ブリーフィングの作成や、条件に沿った買い物の代行、競合分析からのスライド資料作成などが挙げられています。OpenAIはこれを「researchとactionの橋渡し」と位置づけています。

03仕組み・背景解説

これまでのAI検索は、ユーザーが自ら検索し、回答を読み、必要ならリンク先を確認するという行動が基本でした。ChatGPT agentは、この検索・比較検討・実行という一連の流れを、エージェントが代わりに担う設計です。ChatGPTを含む主要AI検索エンジン7種の全体像は、別記事『AI検索エンジンの種類と使い分けまとめ|主要7サービス比較表』で整理しています。

OpenAIは以前から、ユーザーの質問をきっかけにページへアクセスする「ChatGPT-User」というボットを公開してきました。この仕組みとの関係は、別記事『GPTBot・OAI-SearchBot・ChatGPT-User比較』で詳しく解説しています。ChatGPT agentは、この個別アクセスの発想をさらに拡張し、複数ページを横断して操作するところまで踏み込んだ機能といえます。

📊 図解制作中
Operator(ブラウザ操作)・Deep Research(情報収集統合)・ChatGPT(対話)という3つの機能が、1つの「ChatGPT agent」に統合される構造図。3つの機能ブロックが中心の1つのエージェントへ収束する形で示し、関係性は統合(3つの機能が1つに集約される構造)

04実務への影響(誰が・何を・いつまでに)

企業のWeb担当者・コンテンツ制作者への影響は主に3点です。

  1. エージェントが実行しやすい形でのコンテンツ整備を検討してください。手順・比較条件・仕様を明確に構造化しておくほど、エージェントは正確に読み取り、次の行動につなげやすくなります。
  2. 「ChatGPT agent」という機能名を指定した個別対応は不要です。この機能は提供を終了しており、対応の窓口は後継のChatGPT Workへ移っています。
  3. 特定1サービスの名称に依存しない準備を進めてください。機能名やサービス自体が数か月単位で変わりうることは、今回の展開が示すとおりです。

購入代行の分野でも同様の転換が先行しており、別記事『ECのAIO事例|エージェントコマース最前線と再現のポイント』で扱った動きも一例です。

05WEBMARKSの見解

ChatGPT agentの登場は、ユーザーが自ら検索する行動から、エージェントが検索・比較検討・実行までを代行する行動への転換点でした。 WEBMARKSは、この転換点としての意味は、機能自体が提供終了した現在も変わらないと考えます。

その後の展開も、この転換の連続性を示しています。ChatGPT agentは提供終了済みで、後継のChatGPT Workへ引き継がれています(詳細は「実務への影響」を参照)。

この後継サービス「ChatGPT Work」は、Bloomberg・Axios等の報道によれば2026年7月9日に発表されました。新しい基盤モデルで稼働し、多数の連携アプリのディレクトリを備えるとされています。Chat・Work・Codexの機能を1つのデスクトップアプリへ統合する構想も報じられていますが、詳細は本記事執筆時点で一次情報に到達できていません。

重要なのは、エージェントが情報収集・比較検討・実行までを担うようになったという行動変化そのものです。ブラウザ操作・フォーム入力・購入代行まで踏み込むエージェントの特性を踏まえ、WEBMARKSは次の3点を実務の点検項目として提案します。

  • フォーム要素のlabelを明示し、エージェントが入力欄の用途を機械的に判別できるようにする
  • JS依存で描画されるCTA・価格・在庫情報を、SSRや構造化データでも同時に露出させる
  • CAPTCHA等の防御機構が、エージェント経由の正当な操作まで一律に弾いていないか点検する

06FAQ

Q. ChatGPT agentは今も使えますか?

使えません。すでに提供終了しており、後継のChatGPT Workへ移行しています(詳細は本文「実務への影響」を参照)。

Q. ChatGPT Workとは何ですか?

ChatGPT agentの後継として位置づけられるサービスです。Bloomberg・Axios等の報道によれば2026年7月9日に発表されました。機能の詳細は本記事執筆時点で一次情報への到達が未確認です。

07この分野を体系的に学ぶ

この記事はニュース解説です。エージェント検索とAIブラウザの動向を基礎から体系的に学びたい方は、AI検索最適化講座「未来編: エージェント検索とAIブラウザ(VII-A)」をご覧ください。